加美町(読み)かみちよう

日本歴史地名大系 「加美町」の解説

加美町
かみちよう

面積:八四・〇六平方キロ

古代以来の多可郡の北部に位置し、北は朝来あさご生野いくの町・氷上ひかみ青垣あおがき町、東は氷上郡氷上町・山南さんなん町、西は神崎かんざき郡神崎町、南はなか町・八千代やちよ町に接する。北は三国みくに(八五五・二メートル)、西はせんヶ峰(一〇〇五・二メートル)、東はささヶ峰(八二七メートル)、南は妙見みようけん(六九二・六メートル)の山がそびえる。町の中央を加古川支流杉原すぎはら川が南流する山間の町。明治二二年(一八八九)町村制の施行により多可郡松井庄まついしよう村・杉原谷すぎはらだに村が成立。昭和三〇年(一九五五)二ヵ村が合併して加美村が発足。同三五年町制を施行して加美町となる。山林面積が約八六パーセントを占め、千ヶ峰山麓のスギ、ヒノキの美林は有名。水稲を中心に麦・大豆・飼料作物などを栽培し、酪農養鶏も盛んである。特産物は杉原紙と江戸時代からの凍蒟蒻の製造がある。国道四二七号は杉原川沿いに縦走し、播州峠はトンネルで青垣町に通じ、主要地方道加美―山崎やまさき線が南部を東西に走る。町西部は笠形山千かさがたやませんみね県立自然公園に指定されている。また鳥羽の青玉とりまのあおたま神社の大スギ、岩座神いさりがみの千本杉は県指定天然記念物である。


加美町
かみまち

2003年4月1日:加美郡中新田町小野田町宮崎町が合併
【中新田町】宮城県:加美郡
【宮崎町】宮城県:加美郡
【小野田町】宮城県:加美郡

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「加美町」の意味・わかりやすい解説

加美〔町〕
かみ

宮城県中西部にある町。鳴瀬川および支流の流域地区が大部分を占め,西部は山形県に接する。 2003年4月,中新田小野田宮崎の3町が合併し発足した。中世には大崎氏の支配を受け,戦乱の時代を経て伊達氏の藩政下に入る。このとき総検地が実施され,旧村 (27村) の原型が確立。明治の大合併,昭和の大合併を経たのち,現在の姿となる。米作,果樹栽培,酪農が盛ん。北西端にある魚取沼 (ゆとりぬま) のテツギョ (鉄魚) 生息地は天然記念物。仙台藩重臣奥山家家老の松本家住宅が重要文化財として残る。国道 347号線,457号線が通る。面積 460.67km2。人口 2万1943(2020)。

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