大裏(読み)おおうら

精選版 日本国語大辞典 「大裏」の意味・読み・例文・類語

おお‐うらおほ‥【大裏】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 連歌俳諧の懐紙一巻の最後の紙の裏。名残(なごり)の裏。
  3. 商家裏庭の奥。奉公人などの便所を置く。
    1. [初出の実例]「平生軍の沙汰して大裏(オホウラ)の庭に真砂を聚(あつめ)城取して軍のかけひき」(出典浮世草子世間娘容気(1717)二)
  4. うらながや(裏長屋)随筆守貞漫稿(1837‐53)〕

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日本歴史地名大系 「大裏」の解説

大裏
だいり

門司大里に比定される。地名安徳天皇皇居の在所に由来するといい、史料上は内裏・大里とも記される。当地の安徳天皇内裏伝承は中世以来語り継がれたもので、「道ゆきふり」応安四年(一三七一)一一月二九日条に今川了俊は「此島のむかひは柳の浦とて、むかしさと内裏のたちたりける所なるべし、今はそこをやがてだいりのはまともいふなり」と、当地名は柳浦やなぎがうらにたてられた「さと内裏」に由来すると記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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