デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「大関高増」の解説
大関高増(1) おおぜき-たかます
享禄(きょうろく)2年生まれ。大田原資清(すけきよ)の子。下野(しもつけ)(栃木県)黒羽(くろばね)城主。大田原,大関両家の和睦(わぼく)のため,父との戦いで敗死した大関増次(ますつぐ)の家督をつぐ。天正(てんしょう)4年黒羽城を築城。18年豊臣秀吉の臣となり,所領を安堵(あんど)された。慶長5年1月14日死去。72歳。幼名は熊満。通称は右衛門佐。
…大関氏は中世以来の北関東の名家那須氏に仕える有力国人層の出自。大関高増・晴増父子は豊臣秀吉の小田原征伐のとき,いちはやく秀吉に参謁し,本領地1万3000石が安堵された。その後,加増・分知の変動があったが,1664年(寛文4)には藩主増栄(ますなが)に1万8000石の朱印状が交付された。…
…なお,那須氏は南北朝期に分裂し,上那須家はすでに滅亡していた。那須氏が興廃の淵に立たされたとき,秀吉の陣営にいち早く伺候して参陣を誓約していたのは,上那須衆を代表する大田原城主大田原綱清の嫡子晴清,黒羽城主大関高増であった。また秀吉の陣営に参陣して所領安堵された勢力では,秀吉らの支援で唐沢山城を前城主佐野宗綱の弟了伯が後北条氏から回復しており,さらに宇都宮国綱が,佐竹義宣を後見として生き延びていた。…
※「大関高増」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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