天藍石
てんらんせき
lazulite
美しい青色の含水リン酸塩鉱物。アルミニウム分に富む広域変成岩、熱水交代性粘土鉱床、ある種のペグマタイト中に産する。自形はやや変形した擬斜方複錐(すい)あるいは板状になることもあるが、多く粒状である。飾り石として用いられることもある。日本では栃木県那須塩原(なすしおばら)市百村(もむら)の粘土鉱床中にごく少量産し、微細な両錐形の結晶をなす。石英、カオリナイトなどと共存する。英名は、青い石を意味するドイツ語Lazursteinにちなむ。
[加藤 昭 2017年12月12日]
天藍石(データノート)
てんらんせきでーたのーと
天藍石
英名 lazulite
化学式 MgAl2[OH|PO4]2
少量成分 Fe2+,Fe3+
結晶系 単斜
硬度 5.5~6
比重 3.14
色 淡青~深青
光沢 ガラス
条痕 白
劈開 無
(「劈開」の項目を参照)
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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天藍石
てんらんせき
lazurite
単斜晶系の鉱物。 (Mg,Fe)Al2(PO4)2(OH)2 。マグネシウムが鉄より多い。硬度 5.5~6,比重 3.1~3.4。青色で多色性が強い。ケイ岩中に粒状に散在したり,石英脈に自形の結晶として産する。黄鉄鉱の細かい結晶が入った青色の天藍石はラピス・ラズリと呼ばれる宝石となる。深青色の地と黄白金属光沢の対照が美しいが,硬度5~6で,石英より軟らかいのが欠点とされている。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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