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夫食種貸 ぶじきたねかし

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世界大百科事典 第2版の解説

ぶじきたねかし【夫食種貸】

江戸時代,凶作の際に,領主が農民に夫食(食料)や播種用の籾(もみ)・麦を貸与することをいう。江戸時代の農民は,収穫物のうち,農業経営・生活を維持するうえで必要な最低限の量だけ手元に留保し,残りはすべて年貢として領主に上納することを義務づけられていた。したがって,農民の生産・生活はきわめて不安定であり,凶作にみまわれると,たちまち夫食や種籾,麦が欠乏し,彼らは領主に対しその貸与をたびたび願い出た。一方,領主も,みずからの経済的基盤である農民の経営を維持する必要から,夫食種貸を行わざるをえず,領主の〈御慈悲〉に基づく〈御救〉すなわち〈御仁政〉という名目でそれを貸与した。

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