委託加工契約に基づいて国内の受託者が海外の委託者から原料を輸入し、契約条件に従って、それを加工して製品を輸出する順委託加工貿易、および、委託加工契約に基づいて国内の委託者が海外の受託者に原料を送り、海外の受託者が加工した製品を輸入する逆委託加工貿易を総称していう。通常は、原料の所有権は委託者に帰属し、受託者は、契約に定められた組立て、修理、改造などの加工をし、約定した加工賃を受け取る。委託加工貿易は、特殊な加工技術を要するものや、賃金水準の格差によって加工賃の差が大きい場合に行われる。最近は、海外直接投資の進展に伴って、工業化の初期段階にある国々に機械設備や原材料などを輸出して、現地の労働力によって生産した製品を輸入するという形態の逆委託加工貿易が増加している。
[志田 明]
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…しかし一方では,国内加工における賃金が高くなったため,加工工程を海外に委託する加工生産方式をとるケースもふえている。この委託加工貿易は,日本(委託側)が機械設備や原材料を提供し,必要な技術指導を行い,受入国は,労働と多くの場合には工場や建物を提供して加工を行い,製品当りの加工賃を受け取るものである。日本側には国内よりも安価な労賃で加工生産が行えるメリットがあり,受入国側には,外貨の獲得,技術の移転,雇用機会の拡大等の効果が期待できる。…
※「委託加工貿易」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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