コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

宇宙通信 うちゅうつうしんspace communication

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

宇宙通信
うちゅうつうしん
space communication

人工衛星を中継局として,見通しのきかない地上2地点間で行う無線通信。通常 1000~1万 MHzのマイクロ波が利用される。 1960年代初期の「エコー」では,衛星は単にマイクロ波を反射する受動中継方式であったが,62年の「テルスター」以降は,太陽電池と中継装置を搭載して,能動中継を行うのが普通となった。また,63年の「シンコム」以降は,公転速度が地球の自転速度に一致した静止衛星となり,64年のインテルサットI号 (愛称アーリーバード) 以降,通信衛星が次々と打上げられ,世界的な衛星通信網が実現した。日本では国際電信電話株式会社が対米通信用として茨城県に,対欧州用として山口市に地上局を設置し運営している。また宇宙通信は,より広義には人工衛星,宇宙船に関連する無線通信の全般を意味する。人工衛星を追跡するトラッキング技術,計測に関連するテレメータ技術,指令を与えるコマンド技術なども含む。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉の解説

うちゅう‐つうしん〔ウチウ‐〕【宇宙通信】

人工衛星に設置した無線局を中継点として送受信する電波通信。地上の二点間、人工衛星などと地上との間、宇宙船相互間の通信で行われる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディアの解説

宇宙通信【うちゅうつうしん】

広義には惑星・人工衛星・宇宙船・地上相互間の通信をすべて含むが,普通には通信衛星を中継局とする地上2点間の無線通信を意味する。これは衛星通信と呼ばれ,電話,テレビジョンの国際間中継や,海上の船舶との海事衛星通信などに広く用いられており,衛星放送も含む。
→関連項目コンテンツ

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

日本の企業がわかる事典2014-2015の解説

宇宙通信

正式社名「宇宙通信株式会社」。英文社名「Space Communications Corporation」。情報・通信業。昭和60年(1985)設立。本社は東京都品川区東品川。スカパーJSATホールディングス子会社の衛星通信会社。通信衛星「スーパーバード」を保有。テレビ番組の映像伝送・災害情報配信・各種セミナーの全国ライブ配信・国際通信サービスなどを行う。平成20年(2008)グループ会社の「株式会社スカイパーフェクト・コミュニケーションズ」「JSAT株式会社」と合併し「スカパーJSAT株式会社」となる。

出典 講談社日本の企業がわかる事典2014-2015について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

うちゅうつうしん【宇宙通信 space communication】

人工衛星,月,惑星などの宇宙飛行体間の通信,宇宙飛行体と地球上との通信および宇宙飛行体を介した地球上の遠隔地間の通信の総称。このうち人工衛星を介した地球上の遠隔地点間の通信は衛星通信と呼ばれる。衛星通信は,電話,TVの国際間中継や,海上の船舶との海事衛星通信などに広く用いられており,衛星放送も実用段階に入った。人工衛星と地球との通信は,気象衛星や資源探査衛星のような地球探査衛星からの観測データの伝送,人工衛星の状態検査や指令を行うためのテレメトリー・コマンド通信に用いられている。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

うちゅうつうしん【宇宙通信】

人工衛星と地上、および人工衛星を中継局として地上の二点間で行われる通信。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

宇宙通信
うちゅうつうしん
space communications

宇宙を経由して行う無線通信。人工衛星が実現するとともに、宇宙を経由して行う宇宙通信という通信の分野が大きく開けてきた。これは大別して次の三つに分類される。(1)宇宙(宇宙局という)と地上(地球局という)との間の通信。(2)宇宙局と宇宙局との間の相互通信。(3)宇宙局を中継点とした地球上の2局間の通信。
 ロケットを打ち上げるときの地上からの誘導制御指令送信、人工衛星からの各種の通信や写真電送などは(1)の分類に入るし、人工衛星どうしの連絡などは(2)に入る。(3)に入る宇宙局は一般に通信衛星とよばれ、目覚ましい発達を続けている。宇宙通信には、指向性が強く、小電力でも遠距離に到達できるように、一般にギガヘルツ以上のマイクロ波が用いられる。周波数が高いために、通信回線が増大され、またテレビの中継にも役だつ。なお、宇宙局から出る電波の出力はどうしても小さくなるため、受信するのに感度の高いアンテナが必要であると同時に、信号音を雑音から区別する技術を向上させなければならない。電波のほかに、レーザーを使う研究も進んでおり、その将来性が期待される。
 なお通信衛星の軌道は、いわゆる静止軌道(高度約3万6000キロメートルの赤道上)が圧倒的に多く用いられているが、静止軌道上の各衛星の間隔や使用周波数との相互干渉の問題などによって衛星の数が制限されている。このため軌道傾斜角0度の赤道上ではなく、傾斜角数十度の長楕円(ちょうだえん)軌道上に複数の衛星を打ち上げて、いわゆる8の字を描く軌道を交替に移動して、静止衛星と同様の機能を果たす準天頂衛星Quasi-zenith satelliteの研究開発が2000年ごろより開始され、その第1号「みちびき」は2010年(平成22)9月に、H‐Aロケット18号機で打ち上げられた。カーナビゲーション装置などで幅広く利用されている全地球測位システム(GPS)の精度向上が狙いである。日本上空の準天頂衛星を利用することにより、ビルの谷間や山の陰など従来の静止衛星では到達不可能であった所にも電波が届くようになり、その応用が今後大いに期待されている。[新羅一郎・久保園晃]
『郵政省通信政策局編『有人宇宙活動を支える情報通信ネットワーク――宇宙インフラストラクチャの構築に向けて』(1991・日刊工業新聞社) ▽宇宙通信政策懇談会編『スペーステレコム21――宇宙通信政策懇談会報告書』(1991・ぎょうせい) ▽高野忠・小川明・坂庭好一・小林英雄・外山昇他著『宇宙通信および衛星放送』(2001・コロナ社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

宇宙通信の関連キーワードオール・ユー・ニード・イズ・ラヴ鹿児島県熊毛郡中種子町鹿島宇宙技術センター宇宙航空研究開発機構インタースプートニク種子島宇宙センターパラメトリック回路気象衛星センターアップストリームパラボラアンテナダウンストリームエコー(反射波)千葉県勝浦市芳賀勝浦宇宙通信所日本電気(株)イリジウム計画宇宙開発事業団鹿島(茨城県)逓信総合博物館ケイディディ

今日のキーワード

天網恢恢疎にして漏らさず

《「老子」73章から》天の張る網は、広くて一見目が粗いようであるが、悪人を網の目から漏らすことはない。悪事を行えば必ず捕らえられ、天罰をこうむるということ。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android