地下水面より上にある地層中に、局所的に不透水層または半透水層が存在したとき、その上にある地下水を宙水という。「ちゅうすい」とも読む。この宙水に対して、広い範囲に分布する地下水を本水(ほんみず)とよんで区別する場合がある。英語のパーチperchは鳥の止まり木の意で、宙水は空間的には限られた範囲にしか分布せず、また地下水の貯留量も少ないので、大規模な地下水の水源としては利用できない。雨ののち一時的にしか形成されない宙水もある。
東京西部の武蔵野(むさしの)台地は宙水のよく発達している地域で、表層の関東ローム層の下部が粘土化し、その上に宙水が形成されている。洪積台地では一般に本水の地下水面が深く、かつては井戸の掘削が困難であった。そのため新田開発の初期には、宙水に立地した集落がみられた。
[榧根 勇]
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…また難透水層上のくぼみに局部的に地下水面より上に地下水が滞留する場合がある。これを宙水(ちゆうみず)と呼び,割合に浅い所で水が得られるため利用されるが,水量が限られていて天候の影響を受けやすい。 地下水は地下水面の高まった部分で涵養され,河川・湖・海岸付近の地下水面の低まった部分から流出する。…
※「宙水」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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