宝印(読み)ホウイン

デジタル大辞泉 「宝印」の意味・読み・例文・類語

ほう‐いん【宝印】

仏語
宝塔宝珠などに真言を刻んだり、方形円形の中にまんじなどを刻んだもの。
三宝うちの、法宝
仏・菩薩ぼさつ印契美称
牛王宝印ごおうほういん」の略。

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精選版 日本国語大辞典 「宝印」の意味・読み・例文・類語

ほう‐いん【宝印】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 宝塔・宝珠などに本尊種子や真言を刻んだり、方形や円形の中に卍字悉曇の śrī (室利)字を入れたもの。寺院で出す護符や巡礼者の納経帖に押して与える。
  3. 仏菩薩の印相一般。また、その一つとしての宝生印。
    1. [初出の実例]「経一宿之、左手結与願印、右手結宝印」(出典拾遺往生伝(1111頃)上)
  4. 三宝のうちの法宝。
  5. ( 「ごおうほういん(牛王宝印)」の略 ) 東大寺・法隆寺その他諸寺社で発行する牛王宝印。牛王宝命と記した厄よけの護符。起請文をしるすのに用いた。
    1. [初出の実例]「随而使僧に、宝印裏に三分一損申請所、更以偽不申之由」(出典:東寺百合文書‐ち・永享九年(1437)一一月二五日・二十一方評定引付)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「宝印」の意味・わかりやすい解説

宝印
ほういん

仏教寺院で用いる印鑑一種。宝珠形などの中に,本尊を表わす梵字や真言などを刻んで,守札,巡礼帳などに捺印するもの。

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