印鑑(読み)インカン

デジタル大辞泉の解説

印判。印(いん)。判。はんこ。
あらかじめ市区町村長や取引先などに届け出て、その真偽を照合するときに使う実印の印影。「印鑑書」
江戸時代、照合のために関所や番所に届け出ておく捺印(なついん)手形

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百科事典マイペディアの解説

広くは印章印影印顆(いんか))のすべてをさすが,法令上は影(印を押した跡の形)と対照してその真否を確かめるために,あらかじめ官庁,公署,取引先などに届け出ておく印影。実印ということもある。特別の用紙に押して印鑑簿に編成するものが多いが,通帳に押すのもある。→印鑑証明

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世界大百科事典 第2版の解説

日常生活上は,文書の内容を認める意思表示として当事者が押すを総称し,印,印形(いんぎよう),はんこなどと呼ばれる。印を押す行為を捺印(なついん)または押印といい,紙などの上に形成された押跡を印影という。しかし法律上はそのような道具は印鑑とは区別され,印章と呼ばれる。
[法的効力
 法律上,印鑑とは,将来の対照用として官公庁,銀行等にあらかじめ提出しておく印影を意味する。契約書,官公庁への届書などのように,人の意思,意見などを文書に記載するとき文書の末尾に自分の氏名等を自筆したり(署名または自署),署名の末尾に捺印したり(署名捺印),あるいは印刷・ゴム印・他人の手書等で表示された氏名の文尾に捺印したり(記名捺印)することが行われる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

印影(印を押したあとの形)の真否を確かめるために、官庁、公署、取引先などに届けておく印影をいう。印鑑証明のためにあらかじめ市町村に届け出ておく印鑑(実印)が代表的なもので、重要な取引に必要となる。そのほか、郵便貯金、銀行預金の場合などのように通帳に押すものもある。なお、一般には印形(いんぎょう)(はんこ)そのものをも印鑑ということが多い。日本では西洋におけるサインと同じように押印が用いられる。もっとも、私法上、印を押すことが要求される(押印がなければ無効という形で)場合は少なく(遺言状など)、通常の契約などでは、契約書に印を押していなくても、本人の意思さえあれば契約は有効に成立する。印が押されていても、それが認め印(実印以外の印)であると、本人がその印を否認する場合もおこるが、実印の場合は印鑑証明によって本人の本当の印であることが証明されるという便宜がある。

[高橋康之・野澤正充]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 江戸時代、照合用として、あらかじめ関所、番所などに届け出ておく特定の印影の見本。判鑑(はんかがみ)。いんかがみ。
※高野山文書‐元祿六年(1693)正月二四日・粉川役人衆連署状「当撿挍御房方御役人に相成候由に而、先比修禅院方より、貴僧印鑑参、受取申候」
② 印の真偽を鑑定するため、市町村役場、銀行その他取引先などにあらかじめ提出しておく実印の印影。
③ =いん(印)
※田舎芝居(1935)〈川端康成〉「竹三郎は里子の母しなの印鑑を盗用して」

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