日本歴史地名大系 「宝登山神社」の解説
宝登山神社
ほどさんじんじや
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
埼玉県秩父(ちちぶ)郡長瀞(ながとろ)町長瀞に鎮座。祭神に神日本磐余彦尊(かんやまといわれひこのみこと)、大山祇神(おおやまづみのかみ)、火産霊神(ほむすびのかみ)を祀(まつ)る。もと宝登山大権現(ごんげん)と称したが、1872年(明治5)に宝登神社、1925年(大正14)に現社名に改称した。縁起によると、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東夷(とうい)平定の途次、皇祖に加護を祈らんとして、清泉にて禊(みそぎ)をし、山頂に向かったおり、突然猛火に包まれたが、巨犬が現れて火を鎮めた。この奇瑞(きずい)により当山を火止(ほと)山と名づけ、山犬は山神の神使とされる。また禊をした泉は玉泉(ぎょくせん)として伝わる。山頂に奥宮、山麓(さんろく)に本社を祀る。火伏せの信仰を集め、関東一円に宝登山講が分布する。例祭日は4月3日。特殊神事に御炊上祭(おたきあげまつり)(毎月7日)がある。1898年県社。
[沼部春友]
…全山が長瀞系結晶片岩からなる。東麓にある宝登山神社は火災・盗難よけの神とされ参拝者が多く,奥宮のある山頂からは長瀞の岩畳や秩父盆地の村々,奥秩父の山が一望にできる。神社裏手から山頂までロープウェーが通じ,山頂駅付近の鹿苑や北側山腹の長瀞野猿公苑では,ニホンジカやニホンザルの放飼いが行われている。…
※「宝登山神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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