富貴草(読み)フッキソウ

デジタル大辞泉 「富貴草」の意味・読み・例文・類語

ふっき‐そう〔‐サウ〕【富貴草】

ツゲ科の常緑多年草。山林中に自生。横に伸びる地下茎から茎が斜めに立ち上がり、高さ約30センチ。葉は長楕円形で、厚く、互生するが輪生状に見える。春から夏、花びらのない白い雄花と雌花とが穂状に密につく。庭にも植えられる。きちじそう。 夏》

ふうき‐ぐさ【富貴草】

牡丹ぼたん別名

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精選版 日本国語大辞典 「富貴草」の意味・読み・例文・類語

ふっき‐そう‥サウ【富貴草】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ツゲ科の常緑小低木。北海道、本州四国、まれに九州の山地の樹陰に生える。高さ二〇~三〇センチメートル。葉は長柄をもち断続的に群がって互生。葉身は菱状卵形で質は厚く上半部の縁にあらい鋸歯(きょし)がある。雌雄同株。夏、茎頂に短い花序を出し淡黄緑色の細花を穂状につける。きちじそう。《 季語・夏 》 〔物品識名(1809)〕
  3. 植物ぼたん(牡丹)」の異名。〔俳諧・俳諧新式(1698)〕

ふうき‐ぐさ【富貴草】

  1. 〘 名詞 〙 植物「ぼたん(牡丹)」の異名。
    1. [初出の実例]「四月〈略〉牡丹 富貴草共」(出典:俳諧・毛吹草(1638)二)

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