寒山(読み)かんざん

精選版 日本国語大辞典 「寒山」の意味・読み・例文・類語

かん‐ざん【寒山】

[1] 〘名〙 冬の山。草木の葉が枯れ落ち、ものさびしげに見える山。
※蕉堅藁(1403)山居十五首次禅月韻「寒山寂々茶人少、脩竹冥々謝豹啼」 〔杜牧山行詩〕
[2] 中国、唐代の詩僧。天台山国清寺の豊干(ぶかん)禅師師事。深く仏教哲理に通じ、文殊菩薩化身とされた。その詩を寒山詩といい、「寒山詩集」がある。友人の拾得(じっとく)と一緒に画題とされる。生没年不詳。

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デジタル大辞泉 「寒山」の意味・読み・例文・類語

かんざん【寒山】[人名]

中国、唐代の僧。拾得じっとくとともに天台山国清寺こくせいじを訪れ、豊干ぶかんに師事。三者を三隠と称した。文殊菩薩もんじゅぼさつの化身とされる。禅画の「寒山拾得図」や「四睡図」に描かれる。詩集「寒山詩」3巻。生没年未詳。→寒山拾得

かん‐ざん【寒山】

草木が枯れ、寒々とした冬の山。

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普及版 字通 「寒山」の読み・字形・画数・意味

【寒山】かんざん

さびしい山。唐・杜牧〔山行〕詩 山に上れば、石徑斜めなり 白雲生ずる處、人家り 車を停(とど)めて坐(そぞ)ろに愛す、楓林 霜は二よりも紅なり

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世界大百科事典(旧版)内の寒山の言及

【寒山・拾得】より

…中国,唐代の隠者,詩人である寒山と拾得のこと。9世紀ごろの人。…

※「寒山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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