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小児貧血 しょうにひんけつ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

小児貧血
しょうにひんけつ

小児期に起きる貧血。小児期に特有か,発生頻度が高いか,発生機序が成人と異なるものをいう。以下のものがある。 (1) 母子間の相互関係および分娩時の特殊条件が重要な役割を果す貧血 胎内または出産時の失血,新生児溶血性貧血,子宮内感染,鉄欠乏性貧血,母子間の血液型不適合など。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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食の医学館の解説

しょうにひんけつ【小児貧血】

《どんな病気か?》
赤血球中のヘモグロビンが減って酸素不足の状態に〉
 血液には、酸素を体の各組織に運搬するというたいせつな役割があります。肺に吸い込まれた酸素は、赤血球(せっけっきゅう)に含まれるヘモグロビンと結合して体のいろいろな組織に運ばれていきます。
 貧血(ひんけつ)とは、このヘモグロビンの量が減ったために、酸素を運搬する力が低下した状態をいいます。
 貧血になると、血液中の酸素不足を補おうとするため、心臓や肺に負担がかかり、体がだるい、ちょっとした運動でも動悸(どうき)息切れがする、などの症状がでます。
 貧血にはいくつかの種類がありますが、子どもによくみられるのは「鉄欠乏性貧血」です。これは、ヘモグロビンの合成に欠かせない鉄分が不足して起こります。
 とくに思春期の子どもは、体が急激に成長することから、鉄分が不足しがちになります。
 鉄分を多く含む食品を、ふだんから食べさせるようにしましょう。
 貧血を起こしたと思われるときの対処のしかたは、(1)けがはないか調べる、(2)衣類をゆるめる、(3)体を水平にして寝かせる、(4)保温する、(5)気がついたときはあたたかいお茶かコーヒー飲ませる、などです。
《関連する食品》
〈肉や魚に含まれる鉄は、野菜の鉄よりも吸収率が高い〉
○栄養成分としての働きから
 食品に含まれる鉄には、肉や魚などの動物性食品に含まれているヘム鉄と、野菜などの植物性食品に含まれている非ヘム鉄があります。もともと鉄の吸収率は8%前後と低いのですが、ヘム鉄の吸収率は23~35%と高いのが特徴です。
 したがって鉄の摂取量をふやすには、レバーワカサギアサリなどの動物性食品を中心にとるといいでしょう。
 またホウレンソウコマツナ、高野どうふなどに多く含まれる非ヘム鉄は、動物性たんぱく質やビタミンCをいっしょに摂取することで、吸収率を高めることができます。
 ビタミンCは、イチゴオレンジ、コマツナ、ブロッコリーなどに多く含まれています。たとえば食後にオレンジジュース1杯を飲むだけでも、効果がちがってきます。
 ほかに、赤血球をつくる際に必要な葉酸(ようさん)やビタミンB12が不足しても、異常に大きな赤血球が現れ、それが成熟しないまま死滅してしまうために貧血になる「巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ)」をまねいてしまいます。
 葉酸はレバーやホウレンソウに含まれ、ビタミンB12はレバーやアサリなどに多く含まれています。ウナギとホウレンソウをたまごとじにするなどのメニューで、効率よくとることができます。

出典|小学館
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

小児貧血
しょうにひんけつ

小児にみられる貧血をいう。貧血とは血液中の赤血球数あるいは血色素量が少ない状態をいうが、小児では年齢によって正常値に差があり、その境界が定めにくい。小児貧血の判定基準は、血色素量10g/dl未満、赤血球数350万/mm3未満である。小児の貧血は原因により分類すると、だいたい次の四つに分けられる。
(1)栄養性貧血は血液の素材が不足するもので、原因治療が可能である。鉄欠乏性貧血がもっとも多く、小児保健の立場から重要である。そのほか、ビタミン欠乏症、低タンパク性貧血、巨赤芽球性貧血があるが、まれである。
(2)骨髄低形成あるいは抑制による貧血は、感染症、慢性疾患、膠原(こうげん)病などにしばしば合併する。白血病、再生不良性貧血は重症になりやすい。
(3)出血性貧血のなかでも新生児期の出血性疾患、乳児期以後の慢性出血には注意しなければならない。
(4)溶血性貧血は、血液型不適合による新生児溶血性疾患がもっとも重要である。Rh式またはABO式血液型不適合による溶血性貧血の診断および治療は確立され、予防の段階になっている。
 小児貧血は年齢によって種類に特徴があり、新生児期には出血と新生児溶血性疾患がもっとも多く、胎内感染による貧血もある。乳児期には、早期では未熟児貧血と重症感染、後期では鉄欠乏性貧血がもっとも多い。幼児および年長児では、慢性感染症、免疫疾患の合併することが多く、白血病や小児癌(がん)に伴うものは重症である。[山口規容子]

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