デジタル大辞泉
「小金井喜美子」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
こがねい‐きみこ【小金井喜美子】
- 翻訳家、随筆家。島根県出身。森鴎外の妹。良精(よしきよ)の妻。訳詩集「於母影(おもかげ)」や、レールモントフの「浴泉記」の訳などで外国文学の紹介に尽力。ほかに「森鴎外の系族」などの著がある。明治三~昭和三一年(一八七〇‐一九五六)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
小金井 喜美子
コガネイ キミコ
明治〜昭和期の翻訳家,小説家,随筆家,歌人
- 生年
- 明治3年11月29日(1871年)
- 没年
- 昭和31(1956)年1月26日
- 出生地
- 島根県津和野
- 本名
- 小金井 きみ
- 旧姓(旧名)
- 森
- 別名
- 別称=小金井 君子
- 学歴〔年〕
- 東京師範女子部附属女学校〔明治21年〕卒
- 経歴
- 明治22年兄鷗外らと翻訳詩集「於母影」を発表し、以後翻訳文学者として「しがらみ草紙」を中心に活躍し、レールモントフの「浴泉記」などを発表した。昭和15年歌文集「泡沫千首」を刊行。他の著書に「森鷗外の系族」「鷗外の思ひ出」がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報
百科事典マイペディア
「小金井喜美子」の意味・わかりやすい解説
小金井喜美子【こがねいきみこ】
翻訳家,小説家,随筆家,歌人。津和野生れ。本名きみ。長兄は森鴎外。1881年東京女子師範付属女学校卒業後,東大人類学教授小金井良精(よしきよ)と結婚。翌年鴎外らとともに訳詩集《於母影》を発表。《しがらみ草紙》を中心に主に翻訳で活躍。また《スバル》《青鞜》に小説を発表した。他に,歌文集《泡沫千首》(1940年),回想記《森鴎外の系属》(1943年),《鴎外の思ひ出》(1956年)がある。
→関連項目星新一
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
小金井喜美子
こがねいきみこ
(1870―1956)
翻訳家、小説家、歌人。本名キミ。石見(いわみ)国(島根県)生まれ。森鴎外(おうがい)の妹。東京女子師範附属女学校卒業。東大教授・人類学者の小金井良精(よしきよ)と結婚。初め鴎外らとの訳詩集『於母影(おもかげ)』(1889)に訳詩を発表、さらに『しがらみ草紙』にレールモントフの小説の訳『浴泉記(よくせんき)』(1892~94)などを掲載、女流文学者として知られる。のち『スバル』『青鞜(せいとう)』に小説を発表。また後年『森鴎外の系族』(1943)や『鴎外の思ひ出』(1956)を刊行、鴎外を知るための有力な資料を提供した。
[大屋幸世]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
小金井喜美子 こがねい-きみこ
1871-1956 明治-昭和時代の翻訳家,小説家。
明治4年1月29日生まれ。森鴎外(おうがい)の妹。小金井良精(よしきよ)の妻。訳詩集「於母影(おもかげ)」所収の詩「ミニヨン」や,レールモントフの小説「浴泉記」の翻訳で知られる。雑誌「スバル」「青鞜(せいとう)」に小説も発表した。昭和31年1月26日死去。84歳。石見(いわみ)(島根県)出身。高等師範女子部付属女学校卒。本名はキミ。回想記に「鴎外の思ひ出」など。
出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例
小金井 喜美子 (こがねい きみこ)
生年月日:1871年1月29日
明治時代-昭和時代の翻訳家;小説家
1956年没
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の小金井喜美子の言及
【於母影】より
…訳詩集。1889年(明治22)8月2日《国民之友》第58号の綴込み夏季付録として発表された。訳者は〈S.S.S.〉(新声社の略),メンバーは森鷗外,小金井良精夫人で鷗外の妹喜美子,落合直文,市村瓚次郎(さんじろう),井上通泰。鷗外の翻訳作品集《水沫集(みなわしゆう)》(1892)に再録するときに2編を加えて全19編となった。ドイツのゲーテ,ハイネ,レーナウ,イギリスのシェークスピア,バイロンらの訳詩に,漢詩の和訳と和文の漢訳を添えた構成で,ゲーテの〈ミニヨンの歌〉,シェークスピアの〈オフェリヤ〉,バイロンの〈マンフレッド〉が名訳として知られている。…
※「小金井喜美子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」