14歳以上20歳未満の少年に対して自由刑を執行するため、20歳以上の成人の施設とは区別して設けられた刑務所。20歳以上の成人受刑者との混合収容による悪風感染を防止し、心身の発達段階を考慮した教育的な処遇を行う趣旨である。26歳に達するまでは収容を継続することが可能である。家庭裁判所によって課される健全育成のための保護処分を執行する少年院とは異なる。特定少年(18歳・19歳の少年)として刑の執行を開始する場合には通常の刑務所に収容しうるものとなっている。現実には収容されている受刑者の大半が20歳以上の成人で、20歳未満の少年はほとんどいない。男子を対象としており、女子の場合、一般的に女子刑務所に収容されている。なお、懲役または禁錮の言渡しを受けた16歳未満の少年は、16歳に達するまで少年刑務所にかえて少年院で刑を執行することができる。2021年(令和3)4月1日の時点で、函館、盛岡、川越、松本、姫路、佐賀の6施設がある。
[小西暁和 2022年6月22日]
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…被疑者,被告人や受刑者を収容する刑事施設の総称として,大正期から,監獄に換えて用いられている語。1947年の法務省設置法では,刑事施設として,刑務所,少年刑務所,拘置所の3種が規定されており,そこでいう刑務所は主として受刑者を収容して自由刑の執行を行う施設(行刑施設)とされる。上記の3種に,少年院,少年鑑別所,婦人補導院を加えて,矯正施設ともいう。…
※「少年刑務所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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