(読み)トドケ

デジタル大辞泉 「届」の意味・読み・例文・類語

とどけ【届(け)】

先方に届けること。「届け物」「つけ届け
学校役所会社上役などに届け出ること。また、その書類。届け書。「欠席届けを出す」「出生届け
[類語]申告届け出申し出申し入れ願書

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精選版 日本国語大辞典 「届」の意味・読み・例文・類語

とどけ【届】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「とどける(届)」の連用形の名詞化 )
  2. 役所・学校・会社の上司などに届け出ること。また、その書類。届書。
    1. [初出の実例]「それぞれに預けとどけ厳しく」(出典:浮世草子・新色五巻書(1698)五)
    2. 「爺さんは戸籍がどうなってゐるやら、どんな届(トドケ)がしてあるやら」(出典:雁(1911‐13)〈森鴎外〉四)
  3. 謝礼、または義理などで贈り物をすること。また、その贈り物。
    1. [初出の実例]「新七めが口故に、揚屋のとどけも無沙汰になり」(出典:浄瑠璃・淀鯉出世滝徳(1709頃)上)
  4. 苦しいことを我慢し通すこと。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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普及版 字通 「届」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

(旧字)
8画

[字音] カイ
[字訓] いたる・とどける

[説文解字]

[字形] 会意
旧字はに作り、尸(し)+(かい)。は〔説文〕十三下に「(つちくれ)なり」、その前条に「は塊なり」という。は〔説文〕八上に「行くことならざるなり。一に曰く、極なり」とするが、字の形義が明らかでない。〔詩、大雅〕に「侯(こ)れ作(のろ)ひ侯(こ)れ(いの)ること (きは)まること靡(な)く究(つ)くること靡し」と究極の意とする。は尸(屍体)を深く土中に埋め、その呪力の及ぶことを断つ意であろう。

[訓義]
1. いたる、きわまる、あたる。
2. ゆきなやむ。
3. 国語で、とどく、とどける。

[古辞書の訓]
名義抄 イタル・ヨル・キハム・キハマル・トツグ・フグリ 〔字鏡集〕 イタル・キハマル・ヨル・トホク・トツグ・ヤ・イヘ・フグリ

[熟語]
届期届候・届時届満届路
[下接語]
夷届・遠届・致届・天届・不届・攸届

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