山口将吉郎(読み)ヤマグチ ショウキチロウ

20世紀日本人名事典 「山口将吉郎」の解説

山口 将吉郎
ヤマグチ ショウキチロウ

大正・昭和期の挿絵画家



生年
明治29(1896)年3月30日

没年
昭和47(1972)年9月12日

出生地
山形県鶴岡市

学歴〔年〕
東京美術学校(現・東京美術大学)日本画科卒

経歴
美術学校在学中、金鈴社の俊才結城素明の指導で帝展に初入選、その入選作の武者絵から挿絵画家としての非凡な画才を見抜かれて、「少年倶楽部」の編集長からスカウトされた。折しも人気挿絵画家で講談社ドル箱だった高畠華宵の画料問題の悶着もあり、その後釜に据えられてめきめきと売り出す。吉川英治連載コンビを組んでからは挿絵画家のスターともなった。代表作は「江戸三国志」「神州天馬俠」など。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「山口将吉郎」の意味・わかりやすい解説

山口将吉郎
やまぐちしょうきちろう
(1896―1972)

挿絵画家。山形県鶴岡(つるおか)に生まれる。東京美術学校日本画科を卒業、結城素明(ゆうきそめい)に教えを受ける。当初は日本画志望だったが、生活のため関東大震災(1923)前後より時代小説の挿絵の筆をとり始め、おりからの大衆文学勃興(ぼっこう)期に際会して人気を得た。克明な時代風俗考証にたった細密描写定評があり、『少年倶楽部(くらぶ)』連載の吉川英治(よしかわえいじ)作『神州天馬侠(しんしゅうてんまきょう)』の挿絵などが有名。1944年(昭和19)に第4回野間(のま)挿絵奨励賞を受賞している。

上笙一郎

『『山口将吉郎画集』(1975・講談社)』『『日本の童画4 山口将吉郎他』(1982・第一法規出版)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「山口将吉郎」の解説

山口将吉郎 やまぐち-しょうきちろう

1896-1972 大正-昭和時代の挿絵画家。
明治29年3月30日生まれ。結城素明(ゆうき-そめい)に日本画をまなぶ。「少年倶楽部(クラブ)」連載の吉川英治作「神州天馬侠(てんまきょう)」の武者絵(むしゃえ)で人気をえた。「山口将吉郎画集」がある。昭和47年9月12日死去。76歳。山形県出身。東京美術学校(現東京芸大)卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「山口将吉郎」の解説

山口 将吉郎 (やまぐち しょうきちろう)

生年月日:1896年3月30日
大正時代;昭和時代の挿絵画家
1972年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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