帯化(読み)たいか(英語表記)fasciation

翻訳|fasciation

精選版 日本国語大辞典 「帯化」の意味・読み・例文・類語

たい‐か ‥クヮ【帯化】

〘名〙 植物奇形一種で、茎・根などが扁平に広がること。ケイトウ花序ではこれが常態となっているほか、この性質を固定化した園芸品種多くその他ヤマユリなど野生の植物でも稀にみられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「帯化」の意味・読み・例文・類語

たい‐か〔‐クワ〕【帯化】

植物の奇形の一種で、茎・根などが扁平に広がること。生長点分裂組織の異常によって生じる。ケイトウ・ヤマユリ・エニシダなどの花序ではよくみられる。石化綴化てっか

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「帯化」の意味・わかりやすい解説

帯化
たいか

植物の奇形の一種で、扁平(へんぺい)で帯状の茎を形成する現象をいい、石化(せきか)ともよぶ。茎頂が上から見ると細長い形になるか、または、多数の芽が合着して成長することによっておこる。エニシダ、ジンチョウゲ、ヤマユリなど多くの種類にみられ、ケイトウではこの性質が遺伝的に安定している。

[福田泰二]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「帯化」の意味・わかりやすい解説

帯化
たいか
fasciation

石化ともいう。植物の茎の一部が異常に扁平化する一時的な奇形で,厚みのある扇状となることが多い。発生の過程で茎の生長が横方向に特に増加するために起る。順序の乱れた葉序や花が多数ついていることもある。ヤナギ,キク,アブラナ,スギなどで発生しやすく,生け花などに利用される。昆虫などの寄生が刺激源となって生じることもある。ケイトウには帯化が固定化した品種がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android