庶人(読み)ショニン

デジタル大辞泉 「庶人」の意味・読み・例文・類語

しょ‐にん【庶人】

しょじん(庶人)

しょ‐じん【庶人】

世間一般の人々。庶民衆人しょにん。

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精選版 日本国語大辞典 「庶人」の意味・読み・例文・類語

しょ‐じん【庶人】

  1. 〘 名詞 〙 多くのいろいろな民。一般大衆。取り立てていうほどの身分のない人。平民。庶民。人民。たみ。しょにん。
    1. [初出の実例]「六位已下至于庶人三疋」(出典:続日本紀‐養老五年(721)三月乙卯)
    2. 「天子よりはじめてしょじんにいたるまで。その明徳をあふがずといふ事なし」(出典:元祿版古今著聞集(1254)一)
    3. [その他の文献]〔詩経‐大雅・巻阿〕

そ‐じん【庶人】

  1. 〘 名詞 〙 一般の民衆。しょじん。しょにん。
    1. [初出の実例]「高き卑しき人をも分かず、都鄙(とひ)遠国鄙人(ひなびと)やわれらごとき庶人(そじん)までも」(出典:謡曲関寺小町(1429頃))

しょ‐にん【庶人】

  1. 〘 名詞 〙しょじん(庶人)
    1. [初出の実例]「江都第一流の名刹として法雨庶人(ショニン)に霑ひ」(出典:江戸から東京へ(1921)〈矢田挿雲〉五)

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普及版 字通 「庶人」の読み・字形・画数・意味

【庶人】しよじん

一般の人。〔書、洪範〕汝則ち大疑るときは、謀るに乃(なんぢ)の心と(とも)にし、謀るに士とにし、謀るに庶人とにし、謀るに卜筮にせよ。汝則ち從ひ、龜從ひ、筮從ひ、士從ひ、庶民從ふ。是れを之れ大同と謂ふ。

字通「庶」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の庶人の言及

【春秋戦国時代】より

…秦は前256年に周王室を滅ぼし,前246年に秦王政(のちの始皇帝)が即位し,蒙恬(もうてん)らの名将を派遣し,前230年に韓を滅ぼしてより,趙,魏,楚,燕と順次打倒し,前221年に最後の斉を滅ぼして,中国を統一するにいたった。
[政治,社会]
 この時代初期には,社会的に王侯,卿・大夫,士,庶人の4級の身分があり,その下に奴隷があったとされる。卿・大夫は身分としては一つであるが,王侯の下で政治上の重要な相の地位についた大夫を卿とよぶ。…

【庶子】より

…隋・唐時代,隋は左右庶子とし,唐は左右春坊を左右庶子に分担させ,清末にいたるまでこの官があった。【大庭 脩】 朝鮮では庶孽(しよげつ),庶人ともいう。李朝時代,ことに両班(ヤンバン)の妾子およびその子孫の場合に多く問題となった。…

【賤民】より

…【阿部 謹也】
[中国]
 中国においては,古くから血統あるいは職業などによって区別される身分制度が存在した。具体的な例をあげていえば,良民と賤民,士人と庶人,士農工商の四民などである。良民には士人と庶人が属し,自由民であるが,士人は上級自由民,庶人は農工商の民で,下級の自由民であった。…

※「庶人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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