卜筮(読み)ボクゼイ

デジタル大辞泉 「卜筮」の意味・読み・例文・類語

ぼく‐ぜい【××筮】

《「卜」は亀の甲、「筮」は筮竹ぜいちくを用いてうらなうこと》うらない。卜占
[類語]占うぼくするうら占い卜占占卜八卦易断

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「卜筮」の意味・読み・例文・類語

ぼく‐ぜい【卜筮】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「卜」は亀の甲を用いて、「筮」は筮竹を用いてうらなうこと ) 卜や筮でうらなうこと。うらない。
    1. [初出の実例]「時有新羅僧行心、解天文卜筮」(出典懐風藻(751)大津皇子伝)
    2. [その他の文献]〔易経‐繋辞上〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「卜筮」の意味・わかりやすい解説

卜筮【ぼくぜい】

古代中国で行われた占いの方法で,亀卜(きぼく)と筮竹(ぜいちく)によるものの併称。殷代には亀卜が,周代以降は数理と易占を兼ねた筮竹による占いが盛んに行われた。
→関連項目皆川淇園

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

普及版 字通 「卜筮」の読み・字形・画数・意味

【卜筮】ぼくぜい

亀卜と易筮。〔詩、衛風、氓〕爾(なんぢ)の卜、爾の筮 體(卜兆のすがた)に咎言(きうげん)無し 爾の車を以て來れ 我が賄(わい)(家財)を以てらん

字通「卜」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

山川 日本史小辞典 改訂新版 「卜筮」の解説

卜筮
ぼくぜい

占いのこと。本来,卜筮の語は,亀卜(きぼく)と筮占(ぜいせん)を意味する。古代,朝鮮半島から3種の卜占法が伝えられた。すなわち,亀甲を焼いてできた亀裂形状で占う亀卜,筮竹をつかみ,その数が偶数奇数かで判断する筮占,十二月将・十二神将・十二支などの文字を記したルーレット様の式盤を回転させて占う式占(しきせん)である。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

旺文社世界史事典 三訂版 「卜筮」の解説

卜筮
ぼくぜい

中国古代の占いの方法
卜は亀甲獣骨を焼いて,表面に生ずる割れ目で吉凶を占うことで,おもに殷代に行われ,殷墟 (いんきよ) から実物が発見された。筮は卜の補助として行われ,竹製の筮竹 (ぜいちく) を使って占うもので,卜にくらべて簡単なため,周代からは占いの主流となった。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「卜筮」の意味・わかりやすい解説

卜筮
ぼくぜい
Bu-shi

主として中国古代に行われた占法。卜は亀甲を焼いてできる亀裂により,筮は蓍 (めどぎ) などの筮竹を一定の方法で操作することにより,吉凶を占う。殷代には卜が中心であったが,のち『易経』の成立とともに筮が主流となった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の卜筮の言及

【暦】より


[中国の暦注]
 未来の吉凶を占うことは,洋の東西をとわず古くから行われたところであり,またその方法も多様であった。ギリシアでは占星術のようなものが盛んであったが,中国では卜筮(ぼくぜい)が主要なものであった。筮は易占(えきせん)でやや時代的に新しく,古代の殷王朝の下では甲骨を使った占い,すなわち〈卜〉が行われた。…

※「卜筮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android