デジタル大辞泉 「御湯殿」の意味・読み・例文・類語 お‐ゆどの【▽御湯殿】 1 「湯殿」の尊敬語・美化語。2 清涼殿の北西、後涼殿に続く渡殿わたどのにある、天皇が沐浴する部屋。3 「御湯殿の儀式」の略。4 御湯殿の儀式に奉仕する女房。5 近世、大名などの湯あみに奉仕する女。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「御湯殿」の意味・読み・例文・類語 お‐ゆどの【御湯殿】 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 )① 湯殿、また、湯あみすることを尊んでいう語。[初出の実例]「御ゆ殿などありて、絹の御浄衣(じゃうえ)めして出でさせ給」(出典:高倉院厳島御幸記(1180))② 宮中にある天子の浴室の敬称。平安宮内裏では、清涼殿の西廂(にしびさし)の北西にあり、切馬道(きりめどう)により連なる。[初出の実例]「早朝供二御湯殿一、有二御禊事一」(出典:小右記‐天元五年(982)三月三日)③ 「おゆどの(御湯殿)の儀式」の略。[初出の実例]「御ゆどのは酉の時とか、火ともして、宮のしもべ、みどりの衣の上に、白き当色(たうじき)着て御湯まゐる」(出典:紫式部日記(1010頃か)寛弘五年九月一一日)④ 御湯殿の儀式に奉仕する女官。[初出の実例]「御ゆどのは、宰相の君、御むかへ湯、大納言の君、湯巻すがたどもの、例ならず様ことにをかしげなり」(出典:紫式部日記(1010頃か)寛弘五年九月一一日)⑤ 「おゆどの(御湯殿)の上」の略。⑥ 江戸時代、大名などの入浴に奉仕する女。[初出の実例]「此和子は夫こそ左中将頼家の惣領。お湯殿(ユドノ)の胎内に懐(やどり)給ひし公暁丸」(出典:浄瑠璃・源頼家源実朝鎌倉三代記(1781)三) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「御湯殿」の意味・わかりやすい解説 御湯殿おゆどの 「御湯殿上」ともいう。禁中の清涼殿中,西廂 (ひさし) の北にある方一間の部屋。飲用に用いる湯を常に沸したり,陰 (かげ) の御膳をととのえたりするところ。浴室ではない。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by
百科事典マイペディア 「御湯殿」の意味・わかりやすい解説 御湯殿【おゆどの】 平安時代以後,天皇が毎朝湯あみする湯殿の敬称。平安宮内裏(だいり)の清涼殿では西側北方にあった。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by