御祖神社(読み)みおやじんじや

日本歴史地名大系 「御祖神社」の解説

御祖神社
みおやじんじや

[現在地名]小倉北区妙見町

妙見山北西麓に鎮座近世には妙見社などとみえる。旧県社。造化三神(天御中主神・高皇産霊神・神皇産霊神)、和気氏の祖先神鐸石別命、和気清麻呂命の五柱が主祭神。神護景雲三年(七六九)宇佐八幡宮神託事件をめぐる伝承がある。天位を狙う道鏡は勅使として宇佐八幡に派遣された和気清麻呂が策謀を見破ったため、清麻呂の官位を奪い、足の筋を切って大隈に流したという。途中神告を得た清麻呂は再び船に乗って規矩きく郡の着場つくば(現小倉南区)の港に上陸、竹和ちくわ山麓の温泉に浴したところ足が回復したと伝える。宝亀三年(七七二)八月清麻呂の四男妙運が足立あだち山頂と山麓に妙見宮と天台宗平癒寺(医王寺)を創建したという。


御祖神社
みおやじんじや

[現在地名]本耶馬渓町落合

みやまえの街道西側にあり、白岩しらいわ妙見社と通称される。祭神は天之御中主神・高皇産霊神・神皇産霊神。旧郷社。「太宰管内志」には「北斗七星を祭る。神殿は岩壁の中等に在て南向にして板葺なり拝殿は岩壁ノ下にあり是は辰巳ノ方に向へり下宮は歳殿祇園両社是も辰巳向なり石の鳥居あり祭礼は六月廿六日にあり又十一月上ノ申酉ノ祭に神幸あり社地に頓宮あり、神官二家あり何れも高橋氏なり落合村西谷村東谷村折本村此四村千軒ノ民産沙神として年々の神幸をつとむ」とあり、永禄一三年(一五七〇)四月三〇日の野仲鎮兼官途挙状(高橋元文書)が残る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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