四訂版 病院で受ける検査がわかる本 「循環器系の検査」の解説
循環器系の検査
循環器系のおもな検査と病気
⇒心電図は不整脈、狭心症・急性心筋梗塞、心筋症、心肥大など、負荷心電図は狭心症、不整脈などを検査します。
●心臓超音波検査(→参照)
⇒先天性の心疾患(心室中隔欠損症など)、心臓弁膜症、肥大型心筋症、狭心症・急性心筋梗塞、心筋症などを検査します。
●冠動脈CT検査(→参照) 心臓カテーテル検査(→参照) 冠動脈造影検査(→参照)
⇒冠動脈CT・冠動脈造影は不安定狭心症、急性心筋梗塞など、心臓カテーテルは先天性心疾患や心臓弁膜症などを検査します。
●心筋シンチグラフィ検査(→参照)
⇒狭心症・急性心筋梗塞、心不全、心筋炎などを検査します。
循環器とは、心臓と血管を含んだ総称です。心臓の大きさは自分の握りこぶしよりやや大きめで、心筋と呼ばれる筋肉でできています。心筋をとり巻いている血管を冠動脈(冠状動脈)といい、心臓はこの冠動脈から酸素や栄養分をとり入れています。心臓は、血液を全身に送るポンプの役割をしていて、血液を送り出すときの圧力を血圧といいます。
循環器系のおもな病気には、以下のようなものがあります。
●狭心症
冠動脈が狭くなって血液が不足し、心筋に十分な酸素や栄養分が届かなくなった状態。おもな症状は、胸が締めつけられる・押さえつけられる・重くなるなどの胸部不快感や閉塞感などが発作的におこる。発作の持続時間はふつう数分以内。
●急性心筋
冠動脈の内腔が塞がって血液が流れなくなり、心筋が
●心筋症
心筋がおかされる原因不明の病気。いくつかのタイプがあり、肥大型心筋症は心筋が異常に厚くなった状態で、おもな症状は労作時の軽い動悸・息切れ、胸部圧迫感、めまい、失神発作など。
●心筋炎
細菌やウイルスなどによって心筋に炎症がおこった状態。おもな症状は、かぜ様症状、動悸、脈が速い、胸痛など。
●心臓弁膜症
心臓内の弁が故障する病気。おもな症状は、階段を昇るなど体を動かしたときの息切れや動悸、疲れやすい、むくみなど。
●不整脈
脈が速くなったり(
出典 法研「四訂版 病院で受ける検査がわかる本」四訂版 病院で受ける検査がわかる本について 情報