心王(読み)シンノウ

デジタル大辞泉 「心王」の意味・読み・例文・類語

しん‐のう〔‐ワウ〕【心王】

《「しんおう」の連声れんじょう仏語。心それ自体のこと。心は個別の精神作用に対し、総体を認識する主体であるところから王といったもの。

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精選版 日本国語大辞典 「心王」の意味・読み・例文・類語

しん‐のう‥ワウ【心王】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「しんおう」の連声 ) 仏語。心のはたらきの主体である識。対象の総体をとらえる。対象の総体および部分に対して個別的にはたらく心所(しんじょ)をその従属作用とする。六識八識などをいう。
    1. [初出の実例]「心王心数其数無量」(出典:即身成仏義(823‐824頃))
    2. [その他の文献]〔北本涅槃経‐一〕

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「心王」の解説

心王 しんのう

?-? 南北朝時代の僧。
臨済(りんざい)宗。美濃(みの)(岐阜県)大円寺峰翁祖一(ほうおう-そいち)(1274-1357)の法をつぐ。因幡(いなば)(鳥取県)に大興寺,宗興寺をひらいた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「心王」の意味・わかりやすい解説

心王
しんのう

仏教用語。心作用の主体となる識のこと。心王に従属して働きをなすのが心所である。心所の王という意味からこの名称が生れた。

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