北岳(読み)キタダケ

デジタル大辞泉 「北岳」の意味・読み・例文・類語

きた‐だけ【北岳】

山梨県北西部、赤石山脈北部にある日本第2の高峰標高3193メートル。南に連なるあいノ岳農鳥のうとりとともに白根山とよばれる。

ほく‐がく【北岳】

中国五岳の一、恒山こうざん異称

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精選版 日本国語大辞典 「北岳」の意味・読み・例文・類語

きた‐だけ【北岳】

  1. 山梨県北西部、赤石山脈北部にある日本第二の高峰。標高三一九二メートル。南に連なる間(あい)ノ岳・農鳥(のうとり)岳とともに白根山と呼ばれる。

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改訂新版 世界大百科事典 「北岳」の意味・わかりやすい解説

北岳 (きただけ)

赤石山脈北東部,山梨県南アルプス市にあり,標高は3193m,日本第2の高峰。山名は白根三山の最北部に位置することによる。甲斐ヶ根,甲斐峰(かいがね)ともいい,古くは白根,白峰,白嶺などと呼ばれた。開山は,1871年(明治4),行者名取直江によってなされたという。山体は,東西方向に複背斜構造をあらわしている白根層群(白亜系)からなり,頂上部は緑色岩類からなる。北方または南方からみた北岳の山形は,ピラミッド状にみえる。東面の大樺(おおかんば)沢へ向かって急傾斜している大岩壁(比高600m余)は,〈北岳バットレス〉と呼ばれ,ロッククライミングの舞台となっている。北岳のお花畑は,特有の高山植物の生育地として有名で,キタダケソウは北岳特産の植物であり,ほかにもキタダケナズナ,キタダケキンポウゲ,キタダケヨモギ,キタダケデンダ,クモイカグモなどがある。北岳東方の大樺沢,西方の左俣沢,南方の北沢源流部などには,更新世に形成された氷食カールがある。かつては夜叉神峠などの峠を越えて入山しなければならなかったが,1962年野呂川林道が開通し,北岳北東麓の広河原で早川林道と結ばれてから登山者が急増した。さらに80年南アルプス林道が開通し,広河原は赤石山脈北部の登山,観光拠点となった。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「北岳」の意味・わかりやすい解説

北岳
きただけ

山梨県北西部、赤石山脈(あかいしさんみゃく)(南アルプス)北部にある富士山に次ぐ日本で第2位の高峰。南アルプス市に属する。標高3193メートル。間ノ岳(あいのたけ)、農鳥岳(のうとりだけ)とともに白根三山(しらねさんざん)あるいは白根山ともよばれる。粘板岩、千枚岩、チャートあるいは砂岩輝緑凝灰岩などの古い岩石よりなる。南アルプスの展望台、夜叉神(やしゃじん)峠からの雄大な山容は格別である。東斜面の比高約600メートルの岩壁は「北岳バットレス」としてクライマーに知られ、大樺(おおかんば)沢の雪渓やキタダケソウなどの高山植物も著名。

 登山路は、甲府からバスで夜叉神トンネルを越え広河原(ひろがわら)まで入り、白根御池(おいけ)経由が一般的である。

[吉村 稔]


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百科事典マイペディア 「北岳」の意味・わかりやすい解説

北岳【きただけ】

山梨県西部,赤石山脈北部にそびえる白根三山の一峰。日本第2の高峰で標高3193m。山頂は三角錐状を呈し,北峰と主峰の南峰に分かれる。東斜面は大樺沢の谷頭に当たるけわしい岸壁で北岳バットレスと呼ばれる。南アルプス国立公園に属し,両俣小屋,野呂川の広河原などから登山路がある。
→関連項目間ノ岳赤石山脈日本百名山農鳥岳

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「北岳」の意味・わかりやすい解説

北岳
きただけ

山梨県西部にある日本第2の高山。赤石山脈北部にある。標高 3193m。白根三山の一峰で,頂部は岩稜をなし,雄大な山容を呈する。山頂東部に「北岳バットレス」と呼ばれる岩場がある。高山植物が豊富で,お花畑がみられる。

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事典・日本の観光資源 「北岳」の解説

北岳

(山梨県南アルプス市)
山梨百名山」指定の観光名所。

北岳

(山梨県南アルプス市)
白根三山」指定の観光名所。

北岳

(山梨県)
日本百名山」指定の観光名所。

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普及版 字通 「北岳」の読み・字形・画数・意味

【北岳】ほくがく

恒山。

字通「北」の項目を見る

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デジタル大辞泉プラス 「北岳」の解説

北岳

日本のポピュラー音楽。歌は男性演歌歌手、細川たかし。2015年発売。作詞:志賀大介、作曲:望月吾郎。

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世界大百科事典(旧版)内の北岳の言及

【恒山】より

…中国,山西省の北東部にある山脈で,北東~南西の走向を示し,西は管涔(かんしん)山に接し,東は河北省境付近に達し,150kmにわたって連なり,桑乾(そうかん)河と滹沱(こだ)河の分水嶺をなす。主峰玄武峯(2017m)は渾源(こんげん)県の南東にあり,《水経注》では玄岳と呼ばれ,明代から中国五岳の一つの北岳恒山にあたるとされたが,〈禹貢〉以来明代まで北岳恒山として祭祀が行われたのは,河北省曲陽県北西の山西省境にある大茂山で,清代になって玄武峯で北岳をまつるようになった。【河野 通博】。…

【白根三山】より

…白峰(しらね)三山,白峰山,甲斐白根,甲斐ヶ根,甲斐ヶ嶺ともいう。山梨県中巨摩郡,南巨摩郡と静岡市にまたがり,赤石山脈の北東部にある北岳間ノ岳(あいのたけ),農鳥岳の総称であるが,北岳だけを白峰と呼んだこともあった。南アルプス国立公園に属し,白根は雪でおおわれた白い山という意味で,勝沼付近からの冬の山容はその名にふさわしい。…

※「北岳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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