世界時(読み)せかいじ(英語表記)universal time

翻訳|universal time

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

世界時
せかいじ
universal time

1928年以降採用されている定義によるイギリスグリニッジ (経度0°の子午線上にある) における1平均太陽時をいう。見かけの太陽運動 (つまり地球の平均的自転運動) に準拠しているために,地球自転運動の変動を考慮する必要がある。その補正を行わないものを UT0,自転軸の方向変動 (経緯度変化) を補正したものを UT1,さらに季節による自転速度変化の補正を行なったものを UT2と呼んで区別する。しかし,地球自転運動はかなり不規則に変動するので測定精度を上げることがむずかしく,また,地球の公転運動に基づいた暦表時 ETとの差が大きくなる。そのため,現在日常使われているのは暦表時・原子時 AT系で,世界時は使用されない。しかし,日常生活の時刻の記述には世界時系のほうが便利である。世界時系によれば,太陽は 12時頃に南中するし,地球上のある地点で恒星がどの位置に見えるかを知ることができるからである。そこで暦表時・原子時系と世界時系との差が大きくなりすぎないように,閏秒を用いて補正を行う。 72年からは,UT1との差が 0.9秒以内になるように定められた協定世界時が一般の常用時刻として使われている。 (→時刻 )

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百科事典マイペディアの解説

世界時【せかいじ】

グリニッジ子午線を基準とし,夜中の0時を一日の初めとする平均太陽時。いわゆるグリニッジ時のことだが,天文学では1925年1月1日より世界時(universal time,略号UT)という。3種類あり,UT0は観測から直接きめられるもの,UT1はそのなかの極運動による変動を修正したもの,UT2はさらに地球自転速度の変動のうち,精密時計からかなり正確に決定できる1年周期・半年周期の変化を除いたもの。1972年まではUT2が実用されていたが,現在では,UT1が代表的世界時になっている。なお,標準電波による無線報時には,セシウム原子の放射に基づく原子時に,ときおり修正を加えてUT1に合わせる協定世界時(UTC)が用いられ,1972年からは閏(うるう)秒を挿入する新協定世界時が一般の常用時刻として使われている。
→関連項目国際原子時地方時無線報時暦表時

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世界大百科事典 第2版の解説

せかいじ【世界時 universal time】

平均太陽時は平均太陽に関する地球の自転角度に基づくもので,その時刻は観測地点の経度ごとに異なる。経度0゜の子午線,つまり本初子午線に関する平均太陽時をとくに世界時と呼ぶ。グリニジ時はこれと同じものと考えてよいが,正式呼称としては〈世界時〉を用いることが勧告されている。世界時の測定では,恒星群の南中観測からまずその地点の恒星時が直接求められ,これと各瞬間の平均太陽の赤経値との差からその地点の地方平均太陽時,つまり地方時が得られる。

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大辞林 第三版の解説

せかいじ【世界時】

地球の自転に準拠して表示される世界共通の時刻。イギリスのグリニッジ天文台の跡地を通る子午線を基準とする。 UT 。

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精選版 日本国語大辞典の解説

せかい‐じ【世界時】

〘名〙 (universal time の訳語) グリニッジ子午線上の平均太陽時をもって世界中一律に用いる時法。もと正午から始まるものであったが、一九二五年から真夜中を零時とするようになった。日本の標準時は世界時に九時間を加えたもの。略称UT。

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世界大百科事典内の世界時の言及

【グリニジ時】より

…グリニジ平均時Greenwich mean timeが正式名称で,略号はGMT。現在は本初子午線(通称グリニジ子午線)に関する平均太陽時,つまり世界時の同義語として慣用されている。1972年以来新しく協定世界時が実用化され,現在世界の標準時はこの協定世界時を基にしている。…

※「世界時」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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