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中国、清(しん)朝王室の姓。清は満洲族の建てた王朝で、満州語が固有の言語であった。アイシンは満州語で金を意味するが、ギョロの意味については諸説があり、明らかでない。愛新覚羅の漢字は、ただ満州語の発音を表したものである。満洲族の姓には伊爾根覚羅(イルゲンギョロ)、西林覚羅(シリンギョロ)など覚羅のつくものがいくつかあり、それらは古い由緒ある家柄であるという。愛新覚羅の姓は清朝王室以外にまったくないので、国初太祖ヌルハチの時代に、自己の氏族の尊貴を表そうとして作為されたらしく、当時アイシン(金)と称していた国名と関係するようである。清朝最後の皇帝(宣統帝)溥儀(ふぎ)の一族は、現在なお愛新覚羅の姓を名のっている。
[神田信夫]
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