打勝つ(読み)ウチカツ

デジタル大辞泉 「打勝つ」の意味・読み・例文・類語

うち‐か・つ【打(ち)勝つ】

[動タ五(四)]

㋐「勝つ」を強めていう語。「宿敵に―・つ」
㋑(「打ち克つ」とも書く)困難や苦しみなどを乗り越える。克服する。「誘惑に―・つ」
野球・テニスなどで、激しく打ちあったすえに相手に勝つ。「点を取り合う乱戦に―・つ」
[可能]うちかてる
[類語]勝つ競り勝つ打ちのめす打倒勝利戦勝凱旋制覇凱歌を揚げる軍配を上げる耐える持ちこたえる踏みこたえるしの

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精選版 日本国語大辞典 「打勝つ」の意味・読み・例文・類語

うち‐か・つ【打勝・打克】

  1. 〘 自動詞 タ行五(四) 〙
  2. 戦争や、勝負事などで相手を破る。負かす。
    1. [初出の実例]「いくさなりともうちかちなんや」(出典:宇津保物語(970‐999頃)藤原の君)
    2. 「博奕(ばくち)うちかたんと策(はかりこと)をめぐらすを」(出典仮名草子浮世物語(1665頃)一)
  3. ( 多く「打克」と書く ) 困難や苦しみ、感情などに負けないで、それを乗り越える。克服する。
    1. [初出の実例]「わが臆病なる心は憐憫の情に打ち勝たれて」(出典:舞姫(1890)〈森鴎外〉)

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