デジタル大辞泉 「打水」の意味・読み・例文・類語 うち‐みず〔‐みづ〕【打(ち)水】 [名](スル)道や庭に水をまくこと。水撒まき。また、その水。特に、夏の夕方などに涼をとるためにまく。《季 夏》「―や砂に滲みゆく樹々の影/亜浪」[類語]水撒き・散水・灌水・撒水 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「打水」の意味・読み・例文・類語 うち‐みず‥みづ【打水】 〘 名詞 〙 ほこりを抑え、また涼気をとるために庭や道にまく水。また、その水をまくこと。撒水。《 季語・夏 》[初出の実例]「俄なれと明日はれな客を得る〈宗因〉 急雨のして炉路の打水〈武仙〉」(出典:俳諧・天満千句(1676)一〇) うちみずにうちみづ‥【打水】 小唄、歌沢。本調子。夏の夜の涼味をうたったもの。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「打水」の意味・わかりやすい解説 打水うちみず 茶会で客を迎えるとき、また中立(なかだち)、退出の前などに水をまいて露地をぬらすこと。一般には、ほこりを消したり、涼気をとるために庭や道に水をまくことをいう。南坊宗啓(なんぼうそうけい)の『南方録』では、「三炭・三露」といって露地に水を打つことは秘伝の部に属し、基本的には客が露地入りする前に一度、中立の前に一度、会が済んで客が立つ時分に一度の、三度の打水をいう。山田宗徧(そうへん)の『茶道便蒙抄(べんもうしょう)』には、「水を打つこと、中潜(なかくぐり)の戸、雪隠(せっちん)の戸内外、水にてしめす、樹木、飛石残らず水を打つなり」と打ち方が説明されている。[筒井紘一] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例