デジタル大辞泉
「本調子」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
ほん‐ちょうし‥テウシ【本調子】
- 〘 名詞 〙
- ① 三味線で、最も古い基本的な調弦法。第一弦と第二弦とは四度音程、第二弦と第三弦とは五度音程、第一弦と第三弦とは八度音程をなす。この調子の曲は概して荘重で、優雅。二上(にあが)り・三下(さんさが)りなどはこの調子から派生した。
- [初出の実例]「中比より二上りの調子を用ひて、此節をうたへる事も有。これには本調子と連弾よし」(出典:歌謡・松の葉(1703)五・歌音声)
- ② 本当の調子。本来の調子。転じて、物事の運びが本式なこと。
- [初出の実例]「ふえをほんなれはとて、本てうしのままに心もなくふきとをらば」(出典:習道書(1430))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 
本調子 (ほんちょうし)
三味線の調弦法と調子の名称。三味線の基本となる調弦法で,もっとも太い弦(第1弦,一の糸)と真ん中の弦(第2弦,二の糸)との音程が完全4度,真ん中の弦ともっとも細い弦(第3弦,三の糸)との音程が完全5度になるように調弦したもの。三味線には絶対音高はないから,3本の糸がシ・ミ・シの関係にあれば,全体の弦の音の高さは関係がない。この本調子はもっとも古くからある調弦法で,浄瑠璃はこの調弦を基本とする。本格,堂々,荘重,古風な気分を表すのに適していると考えられている。二の糸を長2度高めると〈二上り〉,三の糸を長2度低めると〈三下り〉になる。
執筆者:竹内 道敬
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
Sponserd by 
本調子
ほんちょうし
日本音楽の用語。三味線の代表的な調弦名称。各開放弦を一の糸から完全4度,完全5度と調弦したもので,相対音名シ・ミ・シとなる。歌い手や合奏する楽器の音域によって音高を適宜定め,たとえば一の糸の開放弦を黄鐘 (おうしき。イ音) に合せると,二の糸は壱越 (いちこつ。ニ音) になり,これを一本の調子 (ときには二の糸を基準にして六本の調子とも) という。本調子の二の糸を1音上げると二上りとなり,本調子の三の糸を1音下げると三下りの調弦となる。このほか,本調子の一の糸を1音半上げた一上りや,一の糸を1音下げた一下りなどもある。本調子はいちばん基本的なものであるから,調弦名を記した唄本でも特に記されていないことが多く,浄瑠璃などでナオル,ナオスという場合も,他の調弦から本調子に戻ることをいう場合が多い。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
Sponserd by 
本調子【ほんちょうし】
三味線の調弦法の一つ。最も基本的な調弦。絶対音高はきめられていないが,1の糸と2の糸とが完全4度,2の糸と3の糸とが完全5度の音程関係にある。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
Sponserd by 