擲弾(読み)テキダン

デジタル大辞泉 「擲弾」の意味・読み・例文・類語

てき‐だん【×擲弾】

榴弾りゅうだん化学弾などのうち擲弾筒小銃などに取り付けた擲弾発射筒(ランチャー)によって発射するものの総称。グレネード弾。
[補説]もとは手で投げる榴弾をいったが、これは手榴弾(ハングレネード)と称されるようになり、擲弾は投射器を用いるものをさすようになった。

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精選版 日本国語大辞典 「擲弾」の意味・読み・例文・類語

てき‐だん【擲弾】

  1. 〘 名詞 〙 比較的近距離人員または資材を攻撃するために炸薬(さくやく)または化学剤を充填した小弾薬。手榴弾と小銃擲弾の二種類がある。
    1. [初出の実例]「砲を撃つ隙もなき迄敵味方入乱れてぞつかふ擲弾」(出典:風俗画報‐三二一号(1905)軍事狂歌)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「擲弾」の意味・わかりやすい解説

擲弾
てきだん
grenade

兵士が直接腕力をもって投擲するか,あるいは小銃その他の銃器の火薬力を利用して発射する火器前者には手榴弾がある。銃器を利用する擲弾は 300m程度の射程をもち,弾着して炸裂する,射程の最も短い曲射弾道の火器である。軽易個人が運搬でき,銃弾で得られない特性をもつために,現在各国陸軍あるいは海兵隊などが第一線兵士に装備させている。

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世界大百科事典(旧版)内の擲弾の言及

【弾薬】より

…実戦用としては,普通弾,徹甲弾,焼夷弾,曳光弾(えいこうだん),およびこれらを組み合わせた弾薬(たとえば曳光徹甲焼夷弾)があり,訓練用には,空包,擬製弾,狭窄弾(きようさくだん)などがある。このほか,口径20mm以上であるが擲弾(てきだん)を小火器弾薬に含めることがある。火砲弾薬は,カノン(加農)砲,榴弾(りゆうだん)砲,迫撃砲,無反動砲などから発射され,通常,尖頭長円筒形の弾丸,炸薬(さくやく)を起爆する信管,発射薬を点火する火管,およびこれらを一体化する黄銅または鉄製の薬莢からなる(図2)が,弾種により信管や炸薬,あるいは薬莢を欠くものもある。…

※「擲弾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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