中国,朝鮮の儒教儀式音楽としての雅楽に用いられる楽器の一つ。長方形の木製の台の上に虎が伏した形の木彫を置いた体鳴楽器の一種で,虎の背にのこぎりの歯のような刻みがあり,その部分を竹のささら(木櫟(もくれき)または(しん)という)で,頭部を軽く3回打った後,擦って鳴らす。演奏の終りの合図に用いる。中国では周代から存在した。朝鮮には高麗朝の睿宗12年(1117)に宋から伝えられ,今日でも文廟と宗廟の祭礼楽で使用している。
執筆者:草野 妙子
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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