散超(読み)サンチョウ

デジタル大辞泉 「散超」の意味・読み・例文・類語

さん‐ちょう〔‐テウ〕【散超】

《「散布超過」の略》財政資金民間収支で、政府支出収入を上回る場合のこと。払い超。⇔揚げ超

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精選版 日本国語大辞典 「散超」の意味・読み・例文・類語

さん‐ちょう‥テウ【散超】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「散布超過」の略 ) 受け取った額より支払った額の方が多いこと。払い超。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「散超」の意味・わかりやすい解説

散超
さんちょう

国庫収支が支払い超過になること。払い超(はらいちょう)ともいう。国家財政租税や公債発行などによって民間から資金を吸収し、公務員給与、公共事業費、融資などの形で民間(地方財政を含む)に支出をするが、前者後者が上回った状態が散超である。この逆の状態を揚げ超(あげちょう)という。わが国においては、散超や揚げ超は財政資金対民間収支という統計によって示されるが、散超の場合はそれだけ民間における通貨増大、揚げ超の場合は縮小をもたらすので、民間経済の資金需給に大きな影響を与える。

[一杉哲也]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「散超」の意味・わかりやすい解説

散超
さんちょう
excess disbursement

払超ともいう。財政資金対民間収支の散布超過のことで,財政支出など政府が民間へ支払う金額が,租税収入など政府が民間から受入れる金額を上回ること。逆の場合は揚超 (受超ともいう) という。民間の現金通貨量を増加させるから金融を緩和する要因となり,揚超の場合は逆に金融引締めの要因となる。日本では月末年度の第3四半期および不況の年に散超になる傾向がみられる。

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百科事典マイペディア 「散超」の意味・わかりやすい解説

散超【さんちょう】

散布超過

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世界大百科事典(旧版)内の散超の言及

【揚超・散超】より

…〈揚超〉(引揚げ超過の略)とは,財政資金対民間収支(国庫収支)において,租税,国債等により国が民間から受け入れる額のほうが,年金,公共事業等の財政資金の民間への散布を上回る状態のことで,受け超ともいう。逆に〈散超〉(散布超過の略)とは,財政支出が民間からの受取りを上回った状態のことで,払い超ともいう。揚超・散超には季節性がある。…

※「散超」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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