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新南極観測船しらせ しんなんきょくかんそくせんしらせ

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知恵蔵2015の解説

新南極観測船しらせ

2008年4月に進水した最新の南極観測船。09年5月に完成し、同年11月の第51次南極観測隊からの就航が予定されている。日本の南極観測船としては、「宗谷」(1957~62年)、「ふじ」(65~82年)、「しらせ」(83~2008年)に次いで、4代目。船名は、25年間の任務を終えて引退した「しらせ」を継承した。ちなみに「しらせ」は、昭和基地の南方にある「白瀬氷河」から命名されたもの。もとは南極探検家・白瀬矗(しらせのぶ)中尉の名に由来する。
全長(138メートル)、最大速力(19.5ノット)、乗員数(約180名)など、船体規模や基本性能は「旧しらせ」と同程度だが、砕氷性能・環境保護・輸送効率などの面で、最新の技術が採り入れられている。とりわけ力を入れているのが、海洋の汚染防止を主眼とする環境対策。ハイテクエコシップとして、事故による燃料漏れを防ぐため、燃料タンクを二重に覆い、衝突による塗装のはがれを防ぐため、外装には新素材のステンレス鋼を採用している。また、船内には浄化装置を設け、生活用水はすべて浄化した後、海へ流す。荷役の面では、フォークリフトや大型エレベーターの設置、南極観測船としては初となるコンテナの導入によって、輸送の効率化をはかっている。
南極観測船の主要な役割は、昭和基地への隊員・物資の輸送および海洋・海底地形の観測である。昭和基地との往復は、年に1度。観測船の建造・所管は文部科学省が担うが、実際の運用は防衛省(海上自衛隊)が行う。乗組員も海上自衛官。また船舶の呼称も、一般には「南極観測船」で通っているが、防衛省は「砕氷艦」と位置づけている。

(大迫秀樹 フリー編集者 / 2009年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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