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月山貞一 がっさん・さだかず

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朝日日本歴史人物事典の解説

月山貞一

没年:大正7(1918)
生年:天保7(1836)
幕末明治期の刀工。近江国(滋賀県)犬上郡須越村の塚本七郎兵衛の子に生まれ,7歳のときに大坂槍屋町に住した刀工月山貞吉の養子になった。養父より鍛刀を学び,14歳には作品を作ったという。明治9(1876)年の廃刀令によって,多くの刀工はその職を失ったが,貞一は作刀活動を続け39年4月には帝室技芸員に任命された。月山は平安時代に興った出羽(山形県)の月山鍛冶の末裔といい,綾杉肌という独特の鍛えに特徴を見せるが,貞一もその祖風をよく継承したほか,相州,備前など各流派の作風も熟している。また刀身彫刻も上手で,倶利迦羅,不動明王などを自身の作品に施している。

(原田一敏)

出典|朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版
朝日日本歴史人物事典について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

月山貞一
がっさんさだかず
(1836―1918)

幕末から明治の刀工。近江(おうみ)(滋賀県)出身の刀工、月山貞吉の養子で、父とともに大坂で活躍した。名を弥五郎といい、号を雲竜子という。作品は備前(びぜん)伝、相州(そうしゅう)伝、山城(やましろ)伝、大和(やまと)伝に通じ、また古作奥州月山鍛冶(かじ)の特色ある綾杉(あやすぎ)肌の鍛えを行った。1876年(明治9)の廃刀令後は辛酸をなめたが、1906年(明治39)に帝室技芸員に任命される。刀身彫刻の巧者でもあり、竜、不動尊、旗鉾(はたほこ)などがある。初期の作刀には身幅の広い豪壮なものが多く、晩年には軍刀の需要に応じた細身のものが多い。子に月山貞勝、貞勝の子である月山貞一(さだいち)(1907―95)は、前銘を貞光・貴照といい1971年(昭和46)重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された。[小笠原信夫]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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