月形(読み)ツキガタ

デジタル大辞泉 「月形」の意味・読み・例文・類語

つき‐がた【月形】

半月の形。半円形
二つ円弧三日月形に囲まれた図形。また、二つの大円半円周で囲まれた球面部分

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精選版 日本国語大辞典 「月形」の意味・読み・例文・類語

つき‐がた【月形・月型】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 半月の形。半円の形。
    1. [初出の実例]「喉の処に月形の疵が有ます」(出典:落語・鰍沢雪の酒宴(1889)〈四代目三遊亭円生〉)
  3. 僧衣の身と襟とのつなぎ目にいれる月形の切(きれ)
    1. [初出の実例]「袈裟のなりを月形にひきまわす処をして」(出典:百丈清規抄(1462)二)
  4. (くつ)の部品で、かかとに入れる補強材。
  5. 数学で、二つの円弧で三日月形にかこまれた図形。また、二つの大円の半円周でかこまれた球面の部分。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「月形」の意味・わかりやすい解説

月形(町)
つきがた

北海道中西部、空知(そらち)総合振興局管内の町。1953年(昭和28)町制施行。石狩(いしかり)川の右岸、樺戸(かばと)山地の迫るあたりに位置し、1881年(明治14)重罪犯を収容する樺戸集治監が置かれ、石狩川舟運の終着地として開けた。地名は初代集治監典獄(刑務所長)の姓に由来する。囚人たちは道路、炭鉱などの開発に使役され、北海道開発の先駆となった功績は大きく、市街も繁栄した。1919年(大正8)監獄廃止後は水田中心の農村となった。1983年(昭和58)月形刑務所が開庁。農業は第二次世界大戦後、米の減反政策の進展により、現在は水田とメロン、花卉(かき)などとの複合経営が多い。国道275号が通じ、2020年(令和2)4月まではJR札沼(さっしょう)線が通じていたが、むしろ地方道を通じての岩見沢(いわみざわ)市との関係が深い。旧集治監庁舎は、役場新庁舎完成(1972)まで町役場として使われたのち、町立の北海道行刑資料館となっていたが、1996年(平成8)月形樺戸博物館として再開設、当時の資料を収蔵し、監獄時代の名残(なごり)を伝える。面積150.40平方キロメートル、人口3691(2020)。

[柏村一郎]

『『月形村沿革誌』(1950・月形村)』『『月形町史』(1985・月形町)』


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改訂新版 世界大百科事典 「月形」の意味・わかりやすい解説

月形[町] (つきがた)

北海道中央部,空知支庁樺戸(かばと)郡の町。人口4859(2010)。増毛(ましけ)山地南端から石狩平野にかけての石狩川右岸に位置し,東部は美唄市に隣接する。舟運の便がよいため1881年樺戸集治監が設けられ,これに伴って市街地も形成された。1919年に集治監が廃止されるまで,受刑者により空知・上川地方の開発が行われた。町名は初代典獄の月形潔の名に由来する。1888年,集治監の土地の一部が払い下げられ,以後小作農場経営が行われるようになり,移住者も増加した。米作を主とし,山地周辺では畑作も行われ,ジャガイモ,小麦,大豆などを産する。JR札沼線,国道275号線が札幌に通じるほか,岩見沢市への交通の便もよい。集治監庁舎の一部を保存した北海道行刑資料館(現在は月形樺戸博物館の一部)がある。
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百科事典マイペディア 「月形」の意味・わかりやすい解説

月形[町]【つきがた】

北海道樺戸(かばと)郡の町。札沼(さっしょう)線が通じる。北部は山地で,南東部の石狩川沿いの低地では米を産する。花卉(かき),果樹,野菜などの栽培も行う。町名はこの地にあった樺戸集治監の初代典獄月形潔が開拓に功績があったことに由来。150.40km2。4859人(2010)。

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世界大百科事典(旧版)内の月形の言及

【槍∥鎗∥鑓】より

…なお相手の得物をからむために〈けらくび〉に近く横手を左右に設けたのを〈十文字鑓〉といい,特に横手を湾曲させたのを〈鎌鑓〉という。鎌鑓には両方の横手を穂先に向けて浅く湾曲させた〈月形〉,深くした〈山形〉,鳥の翼のように横手の両端を張らせた〈千鳥形〉,反対に横手を茎の方に向けた〈沢瀉(おもだか)〉,横手を片方だけにした〈片鎌〉などがある。また古代の手矛から進化した薙鎌(ないかま)の構造をとり入れた月鎌などの異形の身もあるが,これは刺突用ではなく,相手に打ち込み,引っかけて倒す利器として,鉾のなごりを示すので,鑓としては広く用いられなかった(図2)。…

※「月形」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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