有本芳水(読み)アリモト ホウスイ

20世紀日本人名事典 「有本芳水」の解説

有本 芳水
アリモト ホウスイ

明治〜昭和期の詩人,歌人 岡山商科大学名誉教授。



生年
明治19(1886)年3月3日

没年
昭和51(1976)年1月21日

出生地
兵庫県姫路市

本名
有元 歓之助

学歴〔年〕
早大高等師範部国文科卒

経歴
実業之日本社に入社して「日本少年」主筆となり、後「実業之日本」を編集。「文庫」に短歌を投稿し、明治38年車前草社に入り、さらに詩草社に加わり「詩人」に詩作を発表。「日本少年」にも毎号少年詩を発表し、大正3年「芳水詩集」を刊行。以後「ふる郷」「悲しき笛」「海の国」などを刊行。昭和20年実業之日本社を退職し、岡山へ帰住して岡山の短大、大学で教鞭をとり、のち岡山商科大学教授に就任。「岡山文学アルバム」「笛鳴りやまず」などを刊行した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「有本芳水」の意味・わかりやすい解説

有本芳水
ありもとほうすい
(1886―1976)

少年詩の開拓者。本名歓之助(かんのすけ)。兵庫県姫路に生まれる。早稲田(わせだ)大学を卒業、実業之日本社に入って雑誌『日本少年』その他を編集しながら詩作。成人向けの詩では成功しなかったが感傷的な少年詩で大正初期の子供たちを魅了した。少年詩集に『芳水詩集』(1914)、『旅人(りょじん)』(1917)、『ふる郷(さと)』(1918)、少年小説に『怪軍艦』(1915)、『馬賊(ばぞく)の子』(1916)がある。

上笙一郎

『山本和夫著『児童文学へのアプローチ』(1966・理論社)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「有本芳水」の解説

有本芳水 ありもと-ほうすい

1886-1976 明治-昭和時代の詩人。
明治19年3月3日生まれ。実業之日本社にはいり,「日本少年」主筆をつとめ,同誌に少年詩を発表。大正3年刊行の「芳水詩集」(挿絵竹久夢二)は,ロングセラーとなった。戦後,岡山商大教授。昭和51年1月21日死去。89歳。兵庫県出身。早大卒。本名は歓之助。詩集に「旅人」「ふる郷」など。

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367日誕生日大事典 「有本芳水」の解説

有本 芳水 (ありもと ほうすい)

生年月日:1886年3月3日
明治時代-昭和時代の詩人、歌人
1976年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の有本芳水の言及

【児童雑誌】より

…博文館の強敵となったのは,《日本少年》(1906),《少女の友》(1908)を発行した実業之日本社である。既成のスターではなく,社内の編集者を売り出すことを目標にした《日本少年》は,3代目主筆有本芳水(1886‐1976)で大成功を収め,明治末から大正10年ころまで,人気雑誌の王座を独占した。田山花袋,小川未明,久保田万太郎らに誌面を開放し,優れた作品を掲載したが,一方,営利主義的傾向がしだいに強まり,編集への制約がはたらくようになったことも見逃せない。…

※「有本芳水」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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