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朝鮮料理 チョウセンリョウリ

デジタル大辞泉の解説

ちょうせん‐りょうり〔テウセンレウリ〕【朝鮮料理】

朝鮮に伝わる特有の料理。唐辛子・ニンニク・ショウガ・すりゴマ・松の実などをよく使う。

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百科事典マイペディアの解説

朝鮮料理【ちょうせんりょうり】

朝鮮料理は中国料理などの影響を受けつつ,独自の発達を遂げてきた。主食は日本と同じうるち米を用いた米飯が中心で,魚や肉,野菜などを加えた粥(チュック)もよく食べられる。

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世界大百科事典 第2版の解説

ちょうせんりょうり【朝鮮料理】

三方を海に囲まれ,大陸と地続き朝鮮半島で発達した朝鮮料理は,精進料理の流れをくんで生の材料を多用し,(はし)で食べる日本料理や,一般に干した材料を多用し,脂を用いて加熱して食べる中国料理に対し,双方との共通性を有しながらも,箸と匙(さじ)で食べる料理として独自に発達した。また調味料香辛料の用い方にも特色がある。食べ物に関しては中国と同様に医食同源の思想があり,薬飯,薬酒,薬念(調味料,薬味),薬果,薬水など飲食物に薬の字を用いたものも多い。

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大辞林 第三版の解説

ちょうせんりょうり【朝鮮料理】

朝鮮特有の料理。唐辛子・ニンニク・ショウガなどの香辛料や調味料を豊富に用いるものが多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

朝鮮料理
ちょうせんりょうり

朝鮮半島に伝わる料理の総称。主食類の粒食と粉食、副食類のスープ、漬物、各種食品材料、調味料などの組合せのパターンが確立したのは、高麗(こうらい)時代後期から李朝(りちょう)時代の初めにかけてのころとされる。今日のような内容の朝鮮料理は、李朝時代(15~20世紀)500年間の都であったソウルの王家や両班(ヤンバン)(貴族)の食生活や風俗が基本となった宮廷料理的なものと、各地方の特色ある郷土料理的なもののうえに成り立っている。古代からあった肉食は仏教全盛とともに6世紀ごろから制限され食生活から影を潜めるが、11~14世紀にかけての北方の肉食民族との接触交流、とりわけ元(げん)による100年を超える支配のなかで肉食は広く定着し、一般化して、今日のバラエティーに富んだ肉料理につながっている。李朝中期ごろから生活文化は向上し、各種料理は豪華、多様化するが、このころから強くなった崇儒排仏政策によって、高麗時代には隆盛をみせた茶道(さどう)は衰える。このころ南方から多くの食品が流入したが、そのうちトウガラシは17世紀初めごろから知られだしたもので、一部の料理が辛くなるのは18世紀過ぎからである。食べ物に対しては薬食同源の思想があり、薬飯(ヤッパプ)、薬酒(ヤッチュ)、薬念(ヤンニョム)(薬味)、薬果(ヤックワ)、薬水(ヤッス)などと「薬」の字が多くみられる。
 主食のパプ(飯)は米のほかに雑穀類がよく混ぜられ、チュック(粥(かゆ))は米、雑穀類に魚、肉、野菜、種実、山菜、牛乳などをも用いる。クッス(麺(めん))も好まれ、穀類、緑豆の粉はもちろん、ジャガイモの粉なども混ぜて製麺し、温麺(オンミョン)、冷麺(ネンミョン)、皿麺などにする。また朝鮮料理ではトック(餅(もち))の種類が多く、糯米(もちごめ)での搗(つ)き餅(もち)、糯米や粳米(うるちまい)を粉にしてから蒸す餅、粉を酒で練って膨らませる蒸餅(チュンピョン)などがある。小麦粉でつくられるまんじゅう類もよく食べられ、餡(あん)には肉や野菜類が多い。
 飯饌(バンチャン)(副食)は、材料そのものは日本のそれとたいして変わらないが、調理法、調味法に特色がみられ、種類も多い。
 おもなものをあげると、クック、湯(タン)はスープ類のことで食事にはかならずつき、具が多く、さじで食べる。煎骨(チョンゴル)、チゲ、鳥雉(チョチ)とよばれる鍋物(なべもの)は、クックより汁が少なく寄せ鍋風で、汁もさじで味わう。家庭的なテンジャン(みそ)チゲ、高級な神仙炉(シンソンロ)がその例である。膾(フェ)は刺身類のことで、これはトウガラシ、コチュジャンを酢みそなどに溶いたたれをつけるか、和(あ)えるかして食べる。なまの材料に熱を通して用いる熱膾(スッケ)もある。チムは蒸し物で、魚や肉を味つけして煮くずれしない程度に煮るか蒸す。サムは包み物で、チシャ(サニーレタスと同種)などの生野菜に飯をのせ、おかずや調味料とともに包んで食べる特色ある家庭料理である。ナムルは野菜の和え物で、なまの生菜(センチェ)にはトラジ(キキョウの根)、タンポポなど山菜もよく使われ、熱を通した熟菜(スッチェ)にはダイズのもやしやゼンマイなどが用いられる。クイは直火(じかび)で魚肉類を焼くもので、焼肉料理が代表的。炙(ジョッ)は肉や野菜を切りそろえて串(くし)焼きにして、冠婚葬祭などに用いられる料理。煎(ジョン)は魚、肉、野菜などの薄切りを溶いた卵黄を衣(ころも)にして油で焼いた料理で、ポックムは炒(いた)め物、ティギムは揚げ物のことをいう。チョリムは魚、野菜をあわせてしょうゆで煮つめたもの。魚や肉の干物は脯(ポ)とよび、するめはその例である。キムチは野菜類の漬物で、食事にはスープとともにかならずつく。またチャンアチはしょうゆ漬けのことで、ニンニク、ナスがよく用いられ、ジョッカル(塩辛)も種類が多い。調味料ではしょうゆ、みそとともにごま油などの植物油が広く用いられ、香辛料はコショウ、トウガラシ、ニンニク、ショウガがよく用いられる。
 食事はさじと箸(はし)のセットでする。飯、スープ、漬物の汁はかならずさじで食べる。食器は金属の真鍮(しんちゅう)器か、陶器がほとんどで、概して大形である。朝鮮料理は辛いものばかりだと受け止められがちだが、実は辛くない料理のほうが多い。朝鮮半島全体としてトウガラシの使用量も一様ではなく、南部、東部地方に比べて、北部、西部のほうが少ない。近年、食生活が多様化し、外来食器、外来料理の影響で朝鮮料理にもかなりの変化がみられる。[鄭 大 聲]
『鄭大聲著『朝鮮の食べもの』(1984・築地書館) ▽鄭大聲著『朝鮮食物誌』(1979・柴田書店) ▽鄭大聲・全鎮植著『朝鮮料理全集』(1986・柴田書店)』

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