木材を構成する軸方向の細胞(道管、仮道管、木部繊維など)がどのように配列しているかを表す用語で、一般には木目(もくめ)ともよばれる。
木理は、大きくは木理が樹幹と平行となる通直木理と、そうでない交走木理とに分けられる。通直木理の場合は材木を縦に割りやすく、加工もしやすいが、交走木理の場合は製材しにくく、仕上がりも悪く破損しやすいことがある。交走木理には、木理が樹幹に対して螺旋(らせん)状となる螺旋木理、螺旋の方向が変化する交錯木理、波状に変化する波状木理などがある。これらは樹種によって出現が限られる傾向にあるが、同一種でも個体によって出たり出なかったりする。こうした交走木理や、根際(ねぎわ)、こぶなどによって木理が異常になった場合、製材すると美しい紋様になる場合がある。これをとくに杢(もく)とよび、美術工芸的な価値が高いとされる。おもなものにケヤキ・ヤチダモなどの玉(ぎょく)杢・牡丹(ぼたん)杢、ヤクスギの鶉(うずら)杢、カエデ類の鳥眼(ちょうがん)杢、ラワン類のリボン杢などがある。
[鈴木三男]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…それぞれの面で細胞の配列状態が違うので外観も異なってくる。一般にこのような年輪,道管,放射組織など,木材を構成する組織の配列や大小などに基づく材面の状態を木理あるいは木目と呼んでいる。木目というときは,とくに年輪を意識していることが多い。…
※「木理」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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