東向寺(読み)とうこうじ

日本歴史地名大系 「東向寺」の解説

東向寺
とうこうじ

[現在地名]本渡市本町新休

本渡市から天草苓北れいほく町に至る旧道沿いにある。松栄山と号し、曹洞宗。本尊釈迦如来。慶安元年(一六四八)鈴木重成創建で、寺領五〇石を与えられ、天草四ヵ本寺の一つとして重きをなした。伊能忠敬の「測量日記」に「新休村此村ニ曹洞宗松栄山東向寺御証文五十石」とある。天保三年(一八三二)堂宇を焼失したが、嘉永年間(一八四八―五四)に再建。

東向寺
とうこうじ

[現在地名]西尾市駒場町 榎木島

駒場こまんば東山ひがしやまの麓にある。石峰山と号し、浄土宗西山深草派、本尊阿弥陀如来。本堂内に善光寺如来弘法大師を祀る。比叡山延暦寺(現大津市坂本本町)の慈覚大師円仁の開基で、貞観六年(八六四)建立という。

東向寺
とうこうじ

[現在地名]一色町一色 南屋敷

市子いちご川の右岸に沿っている。医王山薬師院と称し、浄土宗西山深草派。本尊阿弥陀如来。初めは薬師堂といった。その後、東向きだったので東向寺と名付けられたが、沖を通る帆漁船が薬師如来霊威にうたれて舵の方向を誤るものが多く、ために南向きに改めたと伝える。

天正九年(一五八一)一二月六日、三河守家康から寺領一貫三八〇匁を賜り、西尾城主松平和泉守の代参が年々行われたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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