朝日日本歴史人物事典 「松本荘一郎」の解説
松本荘一郎
生年:嘉永1.5.23(1848.6.23)
鉄道建設に貢献した明治期の官僚。長男は法学者の松本烝治。播磨国(兵庫県)に生まれたが,明治初年箕作麟祥 に師事した折,大垣藩(岐阜県)藩士の推薦を受け同藩に出仕することとなった。のち大学南校に入り,明治3(1870)年米国に留学し土木工学を学ぶ。9年に帰国し,東京府御用掛を振り出しに開拓使御用掛,工部権大技長,鉄道庁長官,逓信省鉄道局長,鉄道作業局長官を歴任。その間東京・青森間や中山道鉄道幹線などの路線踏査を行い,アプト式鉄道の建設を説いた。21年工学博士。31年には帝国鉄道協会を設立した。<参考文献>「松本文庫」(社団法人日本交通協会所蔵)
(長井純市)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報