松花堂(読み)ショウカドウ

デジタル大辞泉 「松花堂」の意味・読み・例文・類語

しょうかどう〔シヨウクワダウ〕【松花堂】

松花堂昭乗しょうかどうしょうじょうのこと。
松花堂昭乗晩年京都に営んだ草庵

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精選版 日本国語大辞典 「松花堂」の意味・読み・例文・類語

しょうかどうショウクヮダウ【松花堂】

  1. [ 1 ]
    1. [ 一 ]しょうかどうしょうじょう(松花堂昭乗)」のこと。
      1. [初出の実例]「松花堂の絵の墨は牧渓の墨を伝(つたへ)てかく」(出典随筆独寝(1724頃)下)
    2. [ 二 ] 松花堂昭乗が晩年に石清水八幡宮の宿院泉坊に隠退し、そこに営んだ草庵。現在、京都府八幡市八幡に遺構が存する。方丈の広さの茅(かや)ぶきの建物。国史跡
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙しょうかどうりゅう(松花堂流)」の略。
    1. [初出の実例]「松花堂(セウクドウ)をやらかして書ちらかすもんだから」(出典:洒落本・青楼日記(1802)通客之品定)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「松花堂」の意味・わかりやすい解説

松花堂
しょうかどう

江戸初期の僧松花堂昭乗(しょうじょう)が、1637年(寛永14)に営んだ方丈の草庵(そうあん)。明治の神仏分離で泉坊は取り払われることになり、客殿、庭園とともに他所を転じたのち、1891年(明治24)京都府八幡市男山(おとこやま)南東の現在地に移された。茅葺(かやぶき)宝形造の屋根に覆われ、露盤、宝珠がつつましく屋頂を飾っている。床(とこ)、袋棚、丸炉、仏壇を備えた二畳を主体に、「くど」を設けた土間、勝手、水屋からなる。茶事にも事欠かないが、茶室としては通形に当てはまらない形式を示しており、「自ら薪(たきぎ)をとり、湯を沸し、茶をたて、仏に供え、人に施し、我ものむ」(南方録)という茶の湯原点を踏まえた昭乗独自の茶境による所産といえる。

中村昌生

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食器・調理器具がわかる辞典 「松花堂」の解説

しょうかどう【松花堂】

松花堂縁高」の略。⇒松花堂縁高

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世界大百科事典(旧版)内の松花堂の言及

【八幡[市]】より

…また大規模な住宅団地が造成され,市の人口は1970年前後から急激に増加している。男山丘陵の南東には,〈寛永の三筆〉の一人で茶人としても知られた松花堂昭乗ゆかりの松花堂(史)がある。もと八幡宮の宿院泉坊のかたわらに建立されたもの。…

※「松花堂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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