江戸初期の僧松花堂昭乗(しょうじょう)が、1637年(寛永14)に営んだ方丈の草庵(そうあん)。明治の神仏分離で泉坊は取り払われることになり、客殿、庭園とともに他所を転じたのち、1891年(明治24)京都府八幡市男山(おとこやま)南東の現在地に移された。茅葺(かやぶき)宝形造の屋根に覆われ、露盤、宝珠がつつましく屋頂を飾っている。床(とこ)、袋棚、丸炉、仏壇を備えた二畳を主体に、「くど」を設けた土間、勝手、水屋からなる。茶事にも事欠かないが、茶室としては通形に当てはまらない形式を示しており、「自ら薪(たきぎ)をとり、湯を沸し、茶をたて、仏に供え、人に施し、我ものむ」(南方録)という茶の湯の原点を踏まえた昭乗独自の茶境による所産といえる。
[中村昌生]
…また大規模な住宅団地が造成され,市の人口は1970年前後から急激に増加している。男山丘陵の南東には,〈寛永の三筆〉の一人で茶人としても知られた松花堂昭乗ゆかりの松花堂(史)がある。もと八幡宮の宿院泉坊のかたわらに建立されたもの。…
※「松花堂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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