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板ガラス いたガラスplate glass; sheet glass

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

板ガラス
いたガラス
plate glass; sheet glass

板のような形状をしたガラス。普通板ガラス,変り板ガラス,磨板ガラス安全ガラスその他に大別される。普通板ガラスは一般によく用いられ,無色透明なガラスと片面をすったすりガラスに分けられる。変り板ガラスは型板ガラス網入板ガラスを含む。磨板ガラスは両面を金剛砂などで研磨し,つやを出した高級品で,型板ガラス,網入板ガラスなどの変り板ガラスがある。板ガラスは採光,透視などの特性を生かし,建具,家具などに使われるほか,磨板ガラスは鏡,商品陳列棚,車両などのガラスに用いられる。製法はケイ砂ソーダ灰苦灰石,芒硝,石灰石などの原料を調合して溶融したものを連続的に成形して得るが,その方法としてフルコール式,ピッツバーグ式,コンバーン式などがある。なお原料の調合を変え,微量のコバルト,ニッケル,鉄などを加えると吸熱ガラスを得る。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

板ガラス

窓など主に建築用に使われるガラス。ガラスメーカーの基礎的な生産規模を示す指標でもある。自動車用ガラスは板ガラスを加工して作られるが、需要が伸びている薄型ディスプレー用ガラスは原料などが異なる。

(2006-05-08 朝日新聞 朝刊 1経済)

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デジタル大辞泉の解説

いた‐ガラス【板ガラス】

板状のガラス。

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百科事典マイペディアの解説

板ガラス【いたガラス】

板状のガラスの総称。普通板ガラス,型板ガラス,みがき板ガラス,網入り板ガラスなどがある。主成分はSiO2(71〜73%),Na2O(12〜15%),CaO(8〜10%)で,マグネシア,アルミナなどを少量添加。
→関連項目ガラスガラス工業

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世界大百科事典 第2版の解説

いたガラス【板ガラス flat glass】

建築物や自動車の窓用のほか,鏡用などに最も大量に生産されている板状のガラス。耐候性にすぐれ,安定に製造できる必要性から,次のような組成がとられている。SiO2(71~73%),Na2O(12~15%),CaO(8~10%),MgO(1.5~3.5%),Al2O3(1.5%)。主原料のケイ砂,ソーダ灰,石灰石に,溶融促進剤,清澄剤などが配合され,それにカレット(くずガラス)が混合され,タンク窯と呼ばれる溶解炉に供給される。

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大辞林 第三版の解説

いたガラス【板ガラス】

板状のガラス。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

板ガラス
いたがらす
flat glass

均一な厚みの板状につくられたガラス製品の総称。着色したもの、表面コーティングをしたもの、曲面のもの、凹凸の模様のあるもの、2枚以上重ねたもの、強化処理したものなど多くの種類があり、建築物や交通機関の窓、ドアや間仕切り、ショーケース、温室、鏡などに広く使われている。組成的にはソーダ石灰ガラス(ソーダライムガラス)の一種。[境野照雄・伊藤節郎]

製法

現在では、ほとんどがフロート法によって製造されている。原料は、珪砂(けいさ)、ソーダ灰(炭酸ナトリウム)、石灰石、苦灰石、長石、ボウ硝(硫酸ナトリウム)等で、これにカレット(ガラスくず)を混ぜたものである。この原料を容量1000トン以上の溶融炉に入れ1500℃以上の高温で連続的に溶かして均質な融液とした後、溶融金属を満たしたフロートバスにその融液を導き、溶融金属表面上に帯状に浮かべ徐々に冷却しながら連続的に徐冷炉へ引き出し、切断して板ガラスとする。溶融金属には融点の低いスズを用い、この表面に浮かぶ半融状態の板状ガラスは徐冷炉に達するまでに高い平滑度と平面性をもつようになるので、研摩することなしに高級な鏡にも利用できる。網(線)入り板ガラスは、溶融炉から流出した融液を1対のローラーで板状に成形するとき、同時に金属網(線)を挿入して連続的に製造し、また1対のうち片方に模様を刻んだローラーを使えば型板ガラスができる。ローラーに触れたガラス表面の平滑度は悪いので、必要に応じ研摩して製品とする。[境野照雄・伊藤節郎]

種類・用途

もっとも多く使われるのは無地の板ガラスで、2ミリメートルから25ミリメートルの厚さのものが生産されているが、さらに薄いものも厚いものもつくることができる。通常、ガラスは無色透明であるが、不純物の鉄の着色によりわずかに青緑色を呈する。一方、意図的に着色剤をガラス中に溶かし込み各種の着色ガラスがつくられている。網(線)入り板ガラスは割れてもたやすくは崩れ落ちず、防火性があり、また防犯、耐震上有利なので、ビルディングなどに用途が広い。複層ガラスは、2枚以上の板ガラスを希ガスや真空の薄い層を挟んで密封したもので、断熱効果があるため冷房や暖房の省エネルギーの目的などに適しており、また遮音効果も高い。溝型ガラスはプロフィリットともよばれ、浅いコの字型の柱状で、これをかみ合わせて採光式の壁面とする。溶融ガラスをローラーで成形するので半透明であり、線入りのものも生産されている。色焼き付けガラスはセラミック顔料を片面に塗布して焼き付けたもので、着色の種類が多く、室内装飾や自動車用後部ガラスの装飾などに用いられる。また、導電性ガラスは、ガラス表面に透明な導電性薄膜をコーティングする、合わせガラスの中間層に細い発熱線を埋め込む、ガラス表面に導電性物質を線状に焼き付ける、などの加工によって通電・発熱の機能をもたせたもので、エレクトロニクス素子の基板、太陽電池基板、建築物や車両の結露・凍結防止用窓ガラスに利用されている。以前は大部分の鏡には厚板ガラスを研摩して用いたが、現在はフロート法による板ガラスをそのまま利用し、これに銀めっき、その上に保護のため銅めっきを施して鏡面にしている。これらのほか、板ガラスの表面にサンドブラスト法(高圧空気と一緒に珪砂(サンド)や金属粉などの研磨剤を吹き付けて表層を除去する方法)や腐食性酸などで模様を刻みつける加工ガラスもある。[境野照雄・伊藤節郎]

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世界大百科事典内の板ガラスの言及

【ガラス】より

…しかし,硫化物,セレン化物などのカルコゲナイド系ガラスや,最近では,フッ化物,塩化物のガラスなども実用化をめざして研究が行われている。有機ガラス
【ガラスの組成設計】
 ガラスの基本的組成はNa2O‐CaO‐SiO2系であって,板ガラス,瓶ガラスなどに使用されている。この組成を基礎として,使用目的に応じた組成が開発され使用されてきた。…

【ガラス工業】より

…ガラス,ガラス製品製造業の出荷額は窯業,土石製造業の約15%を占め,製品形態別に,板ガラス工業,ガラス製品工業,ガラス繊維工業の三つに大別される。
[板ガラス工業]
 大規模な溶融窯で昼夜連続操業を行う典型的な装置産業で,このため欧米各国とも企業数は少なく,日本でも,販売シェア順で旭硝子(あさひガラス),日本板硝子,セントラル硝子(1959進出)の3社寡占状態になっている。…

【室内装飾】より

…17世紀になってからはフランスやイギリスでも生産された。 板ガラスの発明はローマ時代になってからで,ポンペイでは青銅のわくに板ガラスを入れて窓にした遺例が見いだされる。宮殿や公共建築に窓があけられても,それは厚い壁を貫くたんなる開口部にすぎなかった。…

※「板ガラス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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