板坂卜斎(読み)いたざか ぼくさい

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「板坂卜斎」の解説

板坂卜斎(2代) いたざか-ぼくさい

1578-1655 江戸時代前期の医師
天正(てんしょう)6年生まれ。初代板坂卜斎の子。吉田宗桂(そうけい)・宗恂(そうじゅん),施薬院宗伯にまなぶ。徳川家康,徳川秀忠,紀伊(きい)和歌山藩主徳川頼宣(よりのぶ)につかえた。晩年は江戸浅草にすみ,「浅草文庫」と称して蔵書を公開した。明暦元年11月12日死去。78歳。通称は別に如春,東赤。

板坂卜斎(初代) いたざか-ぼくさい

?-? 戦国-織豊時代の医師。
板坂惟順の孫。代々京都で朝廷医官をつとめる。出家して南禅寺東禅院にはいるが,武田信玄のすすめで還俗(げんぞく)して医師となる。永禄(えいろく)11年(1568)信玄を診察し,その余命予言。天正(てんしょう)年間に徳川家康につかえた。名は宗商。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の板坂卜斎の言及

【図書館】より

…後者には江戸の長門屋,名古屋の大惣などが知られており,いわば今日の公共図書館と学術図書館を兼ねるだけの蔵書をもっていた。なお民間の文庫としては,2世板坂卜斎の浅草文庫,仙台藩士青柳文蔵の青柳文庫などが名高い。
[近代以降]
 福沢諭吉は《西洋事情》で,西洋諸国の図書館,すなわち彼の表現によれば〈ビブリオテーキ〉の存在を紹介し,これが万人の利用に供されているさまに感服した。…

※「板坂卜斎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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