デジタル大辞泉
「柳原」の意味・読み・例文・類語
やなぎ‐わら〔‐はら〕【柳原】
柳が多く生えている野原。やなぎはら。
「―河風吹かぬかげならば暑くや蝉の声にならまし」〈山家集・中〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
やなぎ‐わら‥はら【柳原】
- [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 「やなぎはら」とも ) 柳の木の多く生えている野原。《 季語・春 》
- [初出の実例]「やなぎはら河風吹かぬ影ならば暑くや蝉の声にならまし」(出典:山家集(12C後)中)
- [ 2 ]
- [ 一 ] ( 柳の木が植えられていたところから呼ばれた ) 東京都千代田区を流れる神田川の南岸、万世橋から浅草橋までの柳原土手のこと。また、その付近一帯の呼称。江戸時代は古着・古道具の露店風の店が並び、夜鷹も多くいた。柳原河岸。
- [ 二 ] 富山県小矢部市東部の地名。倶利迦羅(くりから)峠の東側のふもとにあり、小矢部川に沿う。
- [ 三 ] 京都市上京区、室町通に沿う両側の地名。上柳原・下柳原に分かれる。
- [ 四 ] 京都市東山区、大和大路の方広寺の付近。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 
柳原
やなぎはら
京都には柳原と称する所が、東寺(現南区)東北角の中世の最勝光院領柳原、鴨川西岸七条辺の柳原庄(現下京区)と現上京区室町寺ノ内上ルの三ヵ所あり、柳原という場合、これら三ヵ所が混同される場合がある。
当地の柳原については、中昔京師地図に「此辺ノ地名柳原」とみえ、「上古京親町之古地由来記」には「上柳原・下柳原ハ、室町通上立売より一町過て北弐町に有。
柳原
やなぎはら
[現在地名]桑名市柳原
伊賀町の西にある中級藩士の屋敷地。北・東・南とも堀に囲まれ、南側は土堤。成立は不詳。「久波奈名所図会」に「新屋敷東の端土手際の小名なり」とある。南側から江場村に通じる乞食橋があり、橋向いに乞食小屋があったが、江戸時代中期に小屋を他へ移し、橋を廃止した。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
Sponserd by 
世界大百科事典(旧版)内の柳原の言及
【古着屋】より
…富沢町では雨が降らないかぎり,道路にむしろを敷いて各店が商品を並べ,一般人や同業者に売ったので古着市の称があり,《江戸繁昌記》(1832)は魚河岸につぐほどの繁盛ぶりだとしている。同書はまた,古着の中でもとくに古く悪いものは柳原で売られるとする。柳原は神田川の南岸,いまの万世橋辺から浅草橋まで約10町の土手で,古着屋,古道具屋の床店が軒をつらね,夕方それらの店がしまると入れかわりに[夜鷹](よたか)が跳梁(ちようりよう)することでも知られていた。…
※「柳原」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
Sponserd by 