東京都千代田区北東部、神田川(かんだがわ)に架かる橋。江戸時代、中山道(なかせんどう)と御成(おなり)街道との分岐点に筋違見附(すじかいみつけ)があり、城を守る筋違門があった。1873年(明治6)城門を壊した石を利用して東京で初めてのアーチ型の石橋(眼鏡(めがね)橋)がつくられ、橋の名を万代橋(よろずよばし)として不朽を願った。1906年(明治39)撤去され、やや上流に架橋、万世橋とされ、呼び名もいつしか「まんせいばし」と変えられ、付近の地名ともなった。現在の橋はふたたびもとの筋違門付近に、1930年(昭和5)鉄筋コンクリートで架けられたもの(上流の万世橋は昌平橋(しょうへいばし)と改称)。秋葉原(あきはばら)駅に近く、橋の南詰にあったかつての甲武鉄道(中央線)万世橋駅跡には交通博物館があった(2006年5月閉館)。
[沢田 清]
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