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核磁性 かくじせい nuclear magnetism

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世界大百科事典 第2版の解説

かくじせい【核磁性 nuclear magnetism】

原子核の示す磁性。多くの原子核は,核子(陽子と中性子の総称)のスピン角運動量から生ずる磁気モーメント(核磁気モーメント)をもっており,この核磁気モーメントによって核磁性が生ずる。核磁気モーメントの大きさが電子の磁気モーメントの数千分の1程度と非常に小さく,また核磁気モーメント間の相互作用が小さいため,核磁性はほとんどの物質で10-5K程度の極低温まで常磁性を示し,絶対温度に逆比例する磁化率をもつという古典的なキュリーの法則に従う。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

核磁性
かくじせい

原子核がゼロでないスピンをもつ場合には、それに伴って固有の磁気双極子モーメントをもつ。電子の場合のボーア磁子に対応してeh/4πMc(eは電荷素量、hはプランク定数、Mは陽子質量、cは光速度)を核磁子という。核の磁気モーメントはすべてこの程度の大きさである(陽子の磁気モーメントはこれの2.79倍である)。このようにスピンがゼロでない原子核は磁性をもっているから、これらの核を含む原子分子、あるいはそれらから構成されている物質は電子による磁性のないときにも核に基づく磁性をもつ。これを核磁性という。核の磁気モーメントは電子のそれに比して1000分の1くらいであるから磁性としては非常に小さいが、核磁気共鳴などにおいて大きい意味をもつ。また、これらの物質中の核磁気モーメント間の相互作用も非常に小さいので、電子磁性における強磁性や反強磁性のような現象は超極低温下で特別の物質において、あるいは特殊な状況下でのみ出現する。[伊藤順吉]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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