根に生じる水圧で,道管内の水を上方に押し上げる圧力をいう。植物体内の水の上方への移動は,水の凝集力を介して行われる蒸散の〈引き〉と,根圧の〈押し〉とによっている。したがって,根圧による水の移動は,蒸散が行われていない場合でも見ることができる。すなわち,植物の幹を地上から少し上の所で切った場合,この切口から液が染み出てくることがしばしばある。これを溢泌(いつぴつ)または出水,出液bleeding,exudationという。その原因となる根における圧力が根圧である。ここへ圧力計をとりつけると圧力を測定することができる。普通,2月末ころに根圧の上昇が始まり,3月末ころの開葉の前に最大に達し,葉の展開が進むにつれて低下する。最高値は通常2気圧程度であり,かなり大きい圧力といえるが,溢泌の速度は小さい。トマトでは9気圧という最高値が記録されているが,多くの場合上記の程度の圧力である。蒸散によるにせよ,根圧によるにせよ,植物体内の水の上方への移動は,土壌中の水との間に水ポテンシャルの差(負の)が生じることが原因となっている。根圧が生じる原因は,根の通道組織への塩類の能動的吸収がまず起こり,これにより根中の水が土壌中の水よりも水ポテンシャルが低くなるためと考えられている。根にシアン化カリウムKCNのような呼吸阻害剤を与えたり,根を嫌気条件に置くと根圧が低下することは,上記の考えを支持する事実である。
執筆者:辻 英夫
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