デジタル大辞泉
「梶原」の意味・読み・例文・類語
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かじわら かぢはら【梶原】
(「かじはら」とも)
[1]
[一] 梶原景時をいう。
※謡曲・調伏曾我(1480頃)「さてまた
中座の一番は、所司の別当梶原父子」
※土井本周易抄(1477)四「梶原なんどが先陣を争う」
[2] 〘名〙
① 梶原景時の
故事から、意地悪な人、いやみな人をいう。
※
雑俳・柳多留‐二(1767)「梶原と火鉢の灰へ書て見せ」
※俳諧・大坂独吟集(1675)下「長崎よりものぼるまたう人 耳のあか取梶はらではやるらし〈
重安〉」
※雑俳・削かけ(1713)「そりゃそりゃそりゃ・びしゃもんさまかかぢはらか」
[補注](二)①は梶原景時が義経を
讒言した故事によるが、(二)②には
諸説があり、①と同様の理由とも、梶原氏の矢筈紋の見立によるともいう。また、「和漢三才図会‐五四」によれば梶原景時が、讒言を将軍の耳に入れ害をなしたため、人々が
ゲジゲジにたとえてきらったのでこう呼ぶようになったともいい、「譬喩尽‐二」の「梶原を蚰
(げじげじ)といふことは名乗なり景時々々
(ゲジゲジ)」などからともいわれる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報